認知症介護の注意点:⑥運動をさせるとき

1. できるだけ運動させたほうがいいですか?

運動をすることで脳の活性化につながるので、できれば積極的にするとよいですが、本人の意見を尊重して無理の無い程度にすすめるようにしましょう。

1日1回の散歩やNHKのテレビ体操を時間を決めてするなど、楽しんでできることを見つけることが大切です。日常生活の中で自然に動くように環境を整えることも一つの方法でしょう。

2. 外出時に転ばない為の工夫は?

履物の工夫は転倒予防にとってとても大切なことです。

足に合わない靴や脱ぎやすいサンダルのようなものは転倒につながるので避けましょう。動きやすい服装を心がけることも必要になります。出来るだけ目線を上に向けて歩幅も心持広く取って歩きましょう。

3. 家の中で転ばない為の工夫は?

家の中での高齢者の転倒防止策としては次のような事があげられます。

(1)段差をなくす、(2)床材を滑りにくいものにする、(3)廊下や床等に滑りやすいマット等は置かない、(4)キャスター付きの家具はストッパーをかけておく、(5)電気のコード類は隅に固定する、(6)照明は明るくする、(7)階段には滑り止めや手すりをつけ、足元を明るくする、(8)居室はなるべく一階にする、(9)浴室は出入り口の段差をなくし、手すりをつける。また、たっている時にふいに声をかけないように注意し、高齢者が精神的に落ち着いて過ごせるようにしましょう。靴下なども滑りにくいものを選びましょう。

4. 歩くのが遅くなり、すぐ座りたがる

認知症の進行に伴い行動の能力も下がります。

その中でも足が弱るのはよく見られる症状です。症状を改善する為の歩行訓練は大切ですが、本人が意味をよく理解できず嫌がったり苦痛を感じるようではよくありません。例えば夕飯のお買い物に行くための往復に歩く、近所の敬老会や寿大学に行くために歩くなど、日常生活全般の中で自然に機能訓練ができるように考えましょう。長期的には 春になったら、花見に行くために歩く訓練をするなどの目的をもって、同じ歩行訓練でもご本人の喜びにつながるようにしましょう。

5. 一人でどんどん歩かせようと思うが?

足が弱ってきた高齢者にとって、散歩をしたり一緒に買い物に行ったりするのはとてもよい歩行訓練になります。

しかし、忙しい介護者にとってはいつも一緒に歩くというわけにはいきません。かといって一人で歩かせると転倒の危険性もあります。介護者にあまり時間の取れない時などは、家の中でできるラジオ体操や、椅子に座っての足あげ運動などを取り入れてはいかがでしょうか。

6. まだ歩けると思うのにすぐ横になる

高齢者がすぐ横になりたがる理由は、歩くのが苦痛になった為とは限りません。

体が疲れた時だけではなく、何もする事がないからという場合も多々あります。高齢者の気が向く事や、やりたい事などを見つけてあげる事が大事です。寝たきりにさせないようにするのは、「介護が大変だから」だけではなく、「高齢者に楽しく暮らしてもらう為」と考えるようにしましょう。

7. よく転倒する

歩くことは進行防止の観点からも重要ですが、見守りなど注意が必要です。

一人で歩かせると転倒の危険性もありますが、忙しい介護者にとってはいつも一緒に歩くというわけにはいきません。介護者があまり時間の取れない時などは、家の中でできるラジオ体操や椅子に座っての足あげ運動などを取り入れてはいかがでしょうか。

8. 何回転んでもまた歩こうとする

何度転んでもまた歩こうとするお年寄りがまれにいます。

このようなお年寄りは危険の認識ができず、認知症もかなり進んでいるので専門医に治療の対象かどうか判断してもらいましょう。

9. 自分の歩きたい時以外は歩かない

これは高齢者に限らず、私たちにも同じような事でしょう。

高齢者の中には自分の歩きたい時しか歩かない人や、家族だと嫌がるのにヘルパーさんとなら一緒に歩く人がいます。体が不自由な事が高齢者の勝手気ままさや頑固さにつながるのかもしれません。興味ある事なら行動できるのですから、興味あるものを用意すれば歩いてくれるというふうに考えましょう。

10. 体力がおち、弱くなった

加齢とともに老化が進み、徐々に体が弱くなるのは当然です。

しかし、急激な体力の衰えは心配です。何か病気はないか注意しましょう。まず病院にかかりましょう。区市町村が年に一度行なっている定期健診は積極的に受けるようにしましょう。

11.座っていても身体が一方に傾く

高齢者の認知症が進むと体がいつも左右どちらかに傾く人がいます。

筋力の衰えが原因の場合もありますが、パーキンソン症候群等による錐体外路系の障害による「姿勢異常」も考えられます。 本人の苦痛がないように、体が椅子に当たる部分や傾く側に補助クッションを入れて、体が楽になるように工夫しましょう。

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