認知症高齢者への接し方:②物忘れへの対応

1. 今切った電話が誰からか忘れる?

行動した事を全て忘れる事が認知症の症状です。

電話で話をしていた高齢者に電話を切った直後、内容を問うと全く覚えていない事がよくあります。認知症の早期の段階の共通の症状として、最近の出来事ほど覚えていない事(近接記憶)があげられます。それは、たった今の事を忘れるのではなく、アルツハイマー型認知症による記憶障害が原因で記憶に残らなかった為です。したがって、記憶力が健全だった頃の昔の事ほどよく覚えています(遠隔記憶)。間違いを指摘したり、非難することをせず、その時々の認識にあわせることが大切です。

2. 今話をしていた人が誰か聞いても覚えていない?

短期的な記憶がなくなるのは認知症の特徴的な症状です。

間違いを指摘したり、非難することをせず、その時々の認識にあわせることが大切です。

3.家族の顔がわからない?

認知症の進んだ高齢者は一人の人物(例えば妻)に対し、ある時は娘と思ったり、別の時にはヘルパーさんと間違えたりする人がいます。

このような症状は「二重見当識」と呼ばれていますが、対応法としてはその時々の高齢者の認識にあわせる事です。逆らったり、間違いを指摘したりしないほうがよいでしょう。

4. 時計は読めても予定の時間がわからない?

時計の時間は読めても、それが何を意味するのか、理解できない人がいます。

例えば針のあるアナログ式の時計は針の位置が絵のようなもののため時間が読めなくても何をする時かわかり、数字で表すデジタル式の時計だと何時何分と時間を正確に読む事ができてもそれが何を意味しているのかわからないのが症状です。頭頂葉と関係する、見たり聞いたりした内容が理解できない症状ですので、そのことを理解して接していきます。

5. 預金通帳をしまいこんで、忘れる?

認知症の高齢者には預金通帳や印鑑等をしまい込んで忘れる事がよくあります。

しまった場所を忘れる程度から、しまい込んだ事自体「忘れる」というよりも「記憶に残っていない」場合が殆どです。そのために「盗られた」といわれます。それが 認知症の病気からくる症状(記憶障害)です。預金通帳は大事なものだからこそ そのありかを知っているのは一番親しい家族やスタッフであると思われ疑いの目を向けがちです。預金通帳や財布ををしまった事を忘れまい(記憶障害) 現実に無いのだから「盗んだ」と騒ぎます。その場合は勝手に探すのではなく、一緒に探します。

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