認知症患者による過去の自動車暴走事故まとめ

2015年11月2日

ますます増える認知症高齢者の暴走事故

警察庁によると、昨年8月までの2年間において、高速道路での逆走は447件。約7割が65歳以上の運転者だった。そのうち認知症の人あるいは認知症が疑われる人は、約4割にのぼるという。

改正道路交通法により、75歳以上の運転者が「逆走」や「信号無視」などの交通違反を犯し「認知症の恐れがある」と判定された場合には、認知機能検査を義務づけることとなった。

しかし認知症高齢者の自動車運転による事故は後を絶たず、認知症と診断されながら車の運転を続けている人は、予想以上に多いとみられている。とくにそれは、ほかに交通手段のない地方で顕著であるということだ。

歩道を約700メートルにわたり暴走、2名死亡 -宮崎市-

(画像参照元:宮崎県警察本部

10月28日、73歳の男性が運転する軽乗用車が、宮崎市の歩道を約700メートルにわたって暴走。歩行中の女性2人が死亡、男女4人が重軽傷を負うという悲惨な事故が起きた。男性は数年前から認知症の症状があり、症状が出た後、複数回交通事故を起こしていた。

軽トラックと衝突の男性、運転免許暫定停止に -新潟県五泉市-

(画像参照元:新潟県警五泉署

7月14日、70代の男性が五泉市矢津の県道で乗用車を運転中、70代女性の軽トラックと衝突。事故後医師の診断を受け、認知症の可能性がわかった。五泉署は、男性の運転免許証を改正道路交通法で新設された「暫定停止」処分とした。

名古屋高速に自転車で進入?! -名古屋市-

(画像参照元:愛知県南警察署

10月8日午後10時過ぎ、名古屋高速出口から自転車を押して歩いて上ってくる老人をドライバーが目撃。通報により駆けつけた署員が、中央分離帯付近にいた男性を無事保護した。1人暮らしで認知症の疑いのある男性(81)は、ゲートのない出口から誤って進入したとみられている。

軽トラックが下校中の児童3人をはね重傷に -宮崎県えびの市-

(画像参照元:宮崎県えびの市

昨年11月えびの市の県道で、76歳の男性が運転する軽トラックが路側帯に突っ込み、下校中の児童3人を次々にはねた。認知症の症状があり、医師や家族から運転をやめるよう注意されていたが、聞き入れず運転を続けていた。事故現場から逃走し、事故を隠していたこともふくめ、大きな波紋をよんだ。

電車線路上を約1.3キロ車で走行 -大阪市-

(画像参照元:大阪府警

7月8日午後10時過ぎ、大阪市淀川区の阪急京都線で、電車運転士が、線路上を走る乗用車を発見。電車を全て停止し調べたところ、踏切から脱出し停止していた車と男性をみつけた。73歳の男性は、事件後認知症との診断を受け、不起訴処分となった。

中国自動車道で、突然Uターンして逆走 -山口県-

(画像参照元:山口県警察

夜間、山口県の中国自動車道を鹿児島へ向かっていた77歳の男性は、突如「逃げなきゃ」と思い込み、Uターンして逆走をはじめた。頭がぼうっとしていたという。男性はアルツハイマー型認知症と診断されていたが、妻は「運転は大丈夫」と思っていた。

朝、川に転落している車を発見、男性は死亡 -京都市-

(画像参照元:京都府西京警察署

4月10日午前8時前、嵐山の渡月橋付近で、通行人が「桂川に車が落ちている」と通報。水没していた車の運転席から、京都府在住の男性(71)が発見され、死亡が確認された。事故とみられたが、西京署によると、男性は認知症だったという。

大分自動車道で18キロにわたり逆走 -大分県-

(画像参照元:大分県警察本部

大分自動車道では、昨年より認知症高齢者による逆走が相次ぎ、80代男性が追い越し車線を約18キロにわたり逆走。また60代の男性は約9キロ逆走し、どちらも本人は逆走していることに気づいていなかった。今年に入ってからも、60代の認知症の男性が逆走中を保護され、「どこから逆走したか覚えていない」と答えたという。

逆走の乗用車、大型トラックと衝突、死亡 -長野県千曲市-

(画像参照元:長野県警察

9月14日午後9時過ぎ、長野自動車道を乗用車が逆走し、大型トラックと正面衝突、運転していた82歳の男性が死亡した。近くのサービスエリアから間違えて侵入したとみられている。男性には認知症の疑いがあり、同日昼頃から行方がわからなくなっていた。

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