ファンケル発見の「テルピネオール」、認知症予防に期待
2016年6月15日
(画像はプレスリリースより)
「記憶力」に関与する香り成分
株式会社ファンケルは、6月13日、 香り成分と「記憶力」についての研究をおこなった結果、「テルピネオール」という成分に「記憶力」に関わる脳の働きを高める効果があることがわかったと発表した。
作動記憶と香りの関係性に着目
認知症の中核症状の1つである「記憶力」の低下を予防するには、日常の中で常に脳を活性化することが重要といわれている。
同社は2014年6月より、新しい製品を創造する過程において、「記憶力」と密接な関係があるとされる香り成分に着目。「記憶力」の中でも、日常生活において特に重要とされる“作動記憶”(行動するとき必要となるルールや前行動などを覚える記憶力)に注目し、そこに関わる単一の香り成分についての研究をおこなってきた。
「テルピネオール」で、脳血流量の増加が顕著に
研究では、テルピネオール、カンファー、1,8 シネオール、無臭のジプロピレングリコールの4種類を使用。被験者は、作動記憶を必要とするパソコン作業をしながらそれぞれの香りを吸入。脳内の血流量変化を測定した結果、テルピネオールを吸入した際には、作動記憶に関連する左右の脳領域において、他に抜きんでて著しい脳血流量の増加がみられた。
これによって、テルピネオールに作動記憶能力の機能を向上させる可能性がみとめられたこととなり、今後の認知症予防に役立つことが期待されている。
今回の研究は、6月6日に横浜で開催された「味と匂学会」の国際学会『17th International Symposium on Olfaction and Taste』で発表され、来場者の注目を集めた。
(画像はイメージ)
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株式会社ファンケル プレスリリース[pdf]
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