認知症の人の事故やトラブルの把握へ~国が省庁連絡会議
2016年6月20日
鉄道事故件数等の全体像は把握
政府は5月31日、「認知症高齢者等にやさしい地域づくりに係る関係省庁連絡会議」を開いた。
連絡会議の開催はこれで4回目。今回の会議では、関係府省庁における認知症高齢者等による事故等の実態把握等について話し合われた。また各省庁から関係の資料提供がなされた。
資料では例えば、認知症の人が関連する鉄道事故の件数が示されている。それによれば、2014年度に発生した鉄道事故は全部で758件。このうち27件が認知症の人が関係するもので、死亡した認知症の人の数は22人となっている。
日常生活のトラブルの事例や裁判例も収集をさらに進める
国では現在、「新オレンジプラン」の中で、地域で認知症の人や家族を支えていく仕組みづくりを進めている。特に認知症サポーター制度等、地域で徘徊者を早期に発見する態勢づくりを行っている。
ただし事故を未然に防ぐだけでなく、事故が発生した場合に備えて国としてどうすべきかを考えていく必要がある。会議では、実際に発生した事例を把握した上で議論を整理していくことになる。
今後、連絡会議の下にワーキンググループを設置して、徘徊中の事故について実態の詳細を把握していく。
具体的なケースの例として、認知症の人の日常生活におけるトラブルについてや、認知症の人の事故等に関する裁判例、民間保険金支払い対象となった認知症の人による事故の事例、認知症の人が自動車運転免許の取り消し等に至った事案など。
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▼外部リンク
厚生労働省
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