アルツハイマー認知症の悪循環メカニズムを解明

2015年11月28日

病態に潜む悪循環メカニズム

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センターは、アルツハイマー病の発病や進行にβセクレターゼの異常が関係していることを発表した。今回の研究は、神経研究所疾病研究6部の荒木亘氏を中心とした研究グループが行った。

原因は異常蚕白

アルツハイマー認知症は、脳内の異常蚕白、アミロイドベータタンパク(Aβ)の蓄積が原因と言われている。Aβは、発病よりも前から蓄積し、それは10~20年前とも言われている。

荒木氏が率いる研究チームは、Aβとβセクレターゼの関係について、研究を行ってきた。研究過程では、Aβを産生する働きを持っているβセクレターゼの蚕白分解酵素が現れ、脳で上昇していた。今回の研究は、その関係性について行われていた。

ラットを使って実験

今回の研究は、ラットの大脳皮質神経細胞を培養し、低い濃度のAβオリゴマーを添加して反応をみた。添加後、2~3日後に反応を確認。添加後の細胞障害性の反応が起こると、細胞はほとんど残る結果となった。

また、アミロイド前駆体のレベルは、αセクレターゼは変化なかったなど、幾つかの確認が行うことができた。今回の研究で、アルツハイマー認知症の発病や病態進行のプロセスに関わる悪循環メカニズムが解明されたことになった。

(画像はプレスリリースより)

▼関連記事
アルツハイマー型認知症とは

▼外部リンク
国立精神・神経医療研究センター プレスリリース



このページの
上へ戻る