アルツハイマー型認知症の症状とは?
認知症の原因でもっとも多いアルツハイマー型認知症。「もしかして…」と思ったときに、確認すべき症状はどのようなものなのでしょうか。
アルツハイマー型認知症の症状を解説します。
アルツハイマー型認知症は早期発見・早期治療が鍵
認知症の原因疾患でもっとも多いのがアルツハイマー型認知症。全体の約6割を占めています。
進行性の病気で完治は難しいとされていますが、早く気づいて対処することで、進行を遅らせたり、症状を緩和することもできます。そのため、早期発見・早期治療は重要なポイントです。
例えば、後から思い出せるようなもの忘れであれば加齢によるもの忘れと考えられますが、「約束自体を忘れる」「食事をしたことを覚えていない」などの症状が出たら注意が必要です。
「日付や曜日がわからなくなる」「物や人の名前がわからなくなる」「失敗を繰り返し言い訳をする」「同じことを何度も言う」など症状として挙げられます。
進行を抑制するためにも、「年だから…」と目をつぶるのではなく、「あれ?おかしいな?」と気づいたときに受診しましょう。
こんな症状が出たら受診を検討しましょう
今井幸充先生は、初期の症状のポイントを挙げています¹⁾。以下のような症状に気づいたときは、医療機関への受診をお勧めします。
① 最近記憶があいまい
同じことを何度も聞いたり、約束・時間・名前を忘れる。最近のことを思い出せず、大事なものをなくす、ガスや水道の閉め忘れなどがみられる。
② やる気がしない
活発で活動的だった人が、外出がおっくうになったり、周囲への関心がなくなる。服装や身だしなみがだらしなくなる。
③ できていたことができない
料理など家事や慣れている作業ができなくなる、計算間違いをするなどがみられる。
④ 性格が変わったみたい
穏やかな性格だった人が、突然怒りっぽくなる、覇気がない、など今までの性格と変化する。
このような変化について、一番気づいているのは本人です。しかし、不安を隠して受診を遅らせてしまう場合があります。「変だな」と気づいたら、家族や周りの人がかかりつけの医師や地域包括支援センターに相談することをお勧めします。
出典:1)今井幸充.認知症を進ませない生活と介護.法研.2015.p20~21.(2020年5月28日)
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