ワーファリンの使用及び心房細動それぞれが認知症の長期的リスクを高める
2016年5月31日
認知症長期的リスクに心房細動とワーファリンの使用が影響
平成28年5月5日、ハートリズムソシエティの年次会合にてワーファリンの長期使用また心房細動それぞれが、認知症のリスクを高めることが分かったと発表した。
なお、今回の発表はスピーチでのみなされている。
心房細動及びワーファリンの使用 独立して認知症リスク増強の要因に
今回行われた研究では、心房細動を有する者またそうでないものを比較した結果、心房細動を有する者において認知症全ての長期的なリスクが高まることが分かった。
一方、抗凝血薬であるワーファリンを治療に用いている場合、そうでない場合に比べ認知症の発症リスクが増加しており、とりわけこれはワーファリン投与における不良コントロール状況下において大きい。
またこれは、対象者が心房細動を有するか否かとは関係がないとされている。
心房細動の有するリスクファクターの関係はみられず
心房細動を発症している者はそうでない者に比べ、脳卒中や糖尿病また高血圧等の既往歴といったリスクファクターを有している。
これを踏まえ考察したとき、一見これらファクターと認知症発症リスクの増強との間に何らかの因果関係があるように捉えることができる。
しかし、これら多数のリスク要素を補正した上での比較においても、心房細動患者の認知症リスク増強がみられたとされているのだ。
▼関連記事
認知症予防法についてはこちらで紹介
【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】
- 【PR】治験参加者募集中!もの忘れなどのある高齢者でも、安心して使える睡眠治療薬の提供を目指して
- 11/28(木)「オンラインフレイル予防講座」防災編を開催(福岡市)
- 10/30(水)「オンラインフレイル予防講座」口腔編を開催(福岡市)
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「脳のスペックを最大化する食事」7/20発売
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「潜伏期間は20年。今なら間に合う 認知症は自分で防げる!」
- 広川慶裕医師の、認知症予防のことがよく分かる『認トレ®️ベーシック講座』開講!
- 知ると知らないじゃ大違い!民間介護保険って何?
- 酸化ストレスを減らすと認知症予防に!秘密はサプリメント
- ユッキー先生の認知症コラム第92回:あるべき姿の認知症ケア
- 認知症専門医による認知症疾患啓発イベントを開催
- ポイントは食生活にあった。認知機能維持に必要なのは・・・
- 認知症予防は40代から!摂ると差が出る栄養素とは。
- 山口先生のコラム「やさしい家族信託」第17回:Q&A 外出自粛で、認知機能の低下が心配。家族信託、遺言、後見、今できることが知りたい
- 【広川先生監修】5分で分かる認知機能チェック(無料)はこちら
- 認知症は予防できるの?
- 認知症の種類とその詳細はこちら