野球観戦の高齢者の健康に及ぼす影響に関する共同研究スタート
早稲田大学と埼玉西武ライオンズ高齢者の健康についての共同研究開始
平成28年4月14日、野球観戦の持つ高齢者の健康へ及ぼす効果についたエビデンスを得るための、共同研究を同年3月より開始したと株式会社西武ライオンズ及び、早稲田大学スポーツ科学学術院が発表した。
現代社会の実情を踏まえて
現代社会における家族形態は、以前と比べ地域単位でのつながりが薄れてきており、家族等の同居人以外との交流機会を減少させている。
こうした現状は、とりわけ高齢者にとって日々の生活を活発でないものとさせ、ひいては、認知症の発現や要介護のリスクを高めさせるものだ。
また、同居人でない他者との交流の機会に乏しい状況は、高齢者の死亡リスクを高めることも分かっている。
傍ら野球場に赴いての野球観戦は、他者との交流機会を作りだし、野球場に実際に出向くことで生活に活発性をもたらす。
そして先の事実と合わせて考えたとき、高齢者における健康に何らかのよい影響をもたらし得ることが考えられるが、今までこれに関する研究はほぼ行われてこなかった。
こうしたことから今回、早稲田大学スポーツ科学学術院及び株式会社西武ライオンズの両者は、認知機能や抑鬱状態また幸福感及び身体活動量等といった多視点から、野球観戦の持つ高齢者の健康への影響についての研究を行うため、契約を結ぶこととなった。
研究方法について
今回の研究は、株式会社西武ライオンズと連携協力に関する基本協定を結んだ日高市や所沢市、また入間市や挟山市等の近隣自治体の協力の下、約70名の高齢者を対象に行われる。
具体的には、今シーズン中の一定期間において使用可能な観戦チケットを株式会社西部ライオンズが提供し、得られた検証結果を、早稲田大学スポーツ科学学術院が解析及び検証していく。
なお、先にも触れたように今回のような研究は貴重なことから、これにより得られるエビデンスによっては、自治体における政策に反映される等、貴重で有意義なものとなるといえる。
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