ヒトの受精卵操作 臨床利用除き必要に迫られる基礎研究にのみ容認

2016年5月15日

ヒトの受精卵を用いた基礎研究のみ 条件付きで容認学会具体的指針求める

平成28年4月22日、ヒトの受精卵操作でもって行われる基礎研究に関して、条件付きで認める報告書に同意したと政府生命倫理専門調査会が発表した。

また、この報告書に対し関連する4学会は倫理面における審査等といった、具体的基準の列挙による指針整備を求める声が上がっている。

ヒト受精卵の使用に迫られる基礎研究のみ容認する

今回の審査会による報告書では、ヒトの受精卵を用いることでしか行うことのできない基礎研究のみ容認するものとした。

その上でそれぞれの研究で個別の審議を要し、研究を行う上では実施の旨を公表し透明性を保つことが求められている。

加えて、子またはその子孫への影響が不明確であり現段階において十分な検証が行えないこと、また想定された場所以外での遺伝子改変や継承が生じそれによる後世代へ、未知のリスクを残すこと等も危惧される。

こうしたことから、操作済みの受精卵を子宮へ戻すことによる臨床利用は、リスク及び倫理的な立場から認められなかった。

遺伝性疾患予防や生殖補助医療に貢献か

このように厳しい制限が課せられたものの、遺伝子改変が行われた受精卵の基本研究への使用容認は、若年性アルツハイマー(家族性アルツハイマー)や、先天性の疾患また生殖補助に対する医療向上に大いに役立つものと言える。

ただし、これも受精卵の入手ルートや研究目的等といった政府による具体的な指針の、設定がなされ適切な運用が前提であることは、去年の中国のチームによる実験実施の発表から起因する世界的議論からも明らかだ。

▼関連記事
東大メモリークリニック岩田先生インタビュー「進むアルツハイマー遺伝子の研究」

▼外部リンク
内閣府


こちらのニュースもどうぞ

認知症最新ニュース アクセスランキング

  1. 1認知症患者は2025年に700万人を突破。65歳以上の5人に1人
  2. 2認知機能の維持に希望の光!注目される「コリン」の効果とは
  3. 3【樋口直美さんインタビュー】 レビー小体型認知症は認知症というよ…
  4. 4ユマニチュードに関するアンケート調査を実施
  5. 5嗅覚を刺激して認知症予防!「においと認知症」の最新研究成果[PR…
  6. 6認知症等による行方不明者3年連続で1万人越え
  7. 7生活課題の解決が認知症治療につながる 髙瀬先生インタビュー pa…
  8. 8認知症で注目されているコリンと コレステロールの意外な関係?!
  9. 9「うっかり」や「物忘れ」に悩む家族のための認知症セミナー開催(東…
  10. 10糖質だけじゃない脳と脂質の大事な関係!! 栄養士によるコレステロ…
このページの
上へ戻る