認知症による暴言・暴力等が薬の変更で軽減された例

2016年4月12日

ドネペジルが効いていなかった認知症女性

一般社団法人「抗認知症薬の適量処方を実現する会」は、認知症患者による易怒・暴言等について、服薬を「ドネペジルからリバスチグミン」へ変更することにより軽減された事例があると報告した。

効果が認められたのは千葉県に住む90歳の女性認知症患者で、日頃から引きこもりがちで家族に依存傾向が強く、老人性認知症と診断されていた女性は、当時の主治医から「認知症の薬はほかにない」と、ドネペジル5mgを処方されていた。

しかし服用を続けてもデイサービス利用中に暴言、暴力、落ち着かない、大声、奇声を上げるなどの行動をとり続け、家族も大変な思いをしていたことから、2010年4月から認知症対応型デイへ女性を移したという。

リバスチグミンの服用開始をきっかけに暴言・暴力が治まる

その後2013年1月にもの忘れ外来にて、ドネペジルを中止した上でリバスチグミン4.5mgとフェルラ酸サプリメントの服用を開始したところ、易怒、興奮、暴言・暴力等の行動が消失したという。

なお女性にはリバスチグミンの服用開始を契機として、傾眠傾向や幻視の症状が出現してもいる。

自宅で転倒骨折した経緯ももつが、現在は介護サービスを利用しながら在宅介護で生活を続けているという。

(画像は抗認知症薬の適量処方を実現する会HPより)

▼関連記事
認知症の薬

▼外部リンク
抗認知症薬の適量処方を実現する会 事例報告


このページの
上へ戻る