厚労省が認知症高齢者への介護サービスの実態を調査
2016年3月24日
浮かび上がる全体的傾向
厚生労働省は16日「介護保険サービスにおける認知症高齢者へのサービス提供に関する実態調査研究事業」の結果概要を公表し、認知症高齢者の状態に応じた介護サービスの実施状況について、横断的に行った調査の成果を発表している。
それによると、サービス利用者に占める認知症高齢者の割合は「居宅系サービス」で「日常生活自立度IIa~M」が約5割、「居住系サービス」で「日常生活自立度IIa~M」が約8割などとなっていた。
認知症患者に対する受け入れ体勢に差
居宅系サービスにおける傾向として、認知機能が重度化するにつれて種々サービスの利用割合が高くなる傾向があり、「訪問介護」「訪問リハビリテーション」「通所介護」「通所リハビリテーション」の施設は揃って軽度者の利用需要が多いことが分かった。
それに対して「認知症対応型通所介護」「特定施設入居者生活介護」「小規模多機能型居宅介護」「認知症対応型共同生活介護」は重度者の利用率が高いことが分かった。
調査から浮かび上がった認知症高齢者に対するサービス提供の実態として、認知症患者の受け入れを前提としたサービスは「認知症の人に対するケアの方針」の策定が行われている割合が高く、一方で居宅系サービスの場合は同方針の策定件数が少なく、医学的診断の実施率も低いことが分かった。
(画像はプレスリリースより)
▼関連記事
介護施設・サービスの種類
▼外部リンク
厚生労働省 プレスリリース[pdf]
【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】
- 【PR】治験参加者募集中!もの忘れなどのある高齢者でも、安心して使える睡眠治療薬の提供を目指して
- 11/28(木)「オンラインフレイル予防講座」防災編を開催(福岡市)
- 10/30(水)「オンラインフレイル予防講座」口腔編を開催(福岡市)
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「脳のスペックを最大化する食事」7/20発売
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「潜伏期間は20年。今なら間に合う 認知症は自分で防げる!」
- 広川慶裕医師の、認知症予防のことがよく分かる『認トレ®️ベーシック講座』開講!
- 知ると知らないじゃ大違い!民間介護保険って何?
- 酸化ストレスを減らすと認知症予防に!秘密はサプリメント
- ユッキー先生の認知症コラム第92回:あるべき姿の認知症ケア
- 認知症専門医による認知症疾患啓発イベントを開催
- ポイントは食生活にあった。認知機能維持に必要なのは・・・
- 認知症予防は40代から!摂ると差が出る栄養素とは。
- 山口先生のコラム「やさしい家族信託」第17回:Q&A 外出自粛で、認知機能の低下が心配。家族信託、遺言、後見、今できることが知りたい
- 【広川先生監修】5分で分かる認知機能チェック(無料)はこちら
- 認知症は予防できるの?
- 認知症の種類とその詳細はこちら