「レム睡眠行動障害」について周囲の対処法

2015年11月20日

「レビー小体型認知症」にもつながる可能性のある症状

人によって様々な症状が出現する認知症においても、患者自身および周囲の環境・人に大きな損害を与える結果になりかねない症例の初期症状といわれるものの1つが、「レム睡眠行動障害」です。

これは「レビー小体型認知症」の初期症状の1種とみられている症状で、睡眠中に大きな寝言を発したりすることが特徴です。

ただしレム睡眠の段階では手足の筋肉は休んでいて力が入らない状態になっているので、夢の通りに動き回るなどの夢遊病に近い状態になる心配はなく、周囲の介護者などが危険を感じなければそのままの状態で見守ることが推奨されています。

レム睡眠状態からの自然な起こし方が重要

そもそも睡眠行動は大きく「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」に2大別され、いわゆる“夢をみる睡眠”がレム睡眠の状態で、この状態では脳が活動しているためまぶたの下では眼球がキョロキョロと動いています。

レム睡眠行動障害が起こるのは就寝後90分程度たってからの時間帯で、このときに大きな寝言や奇声などが見られることがあります。

またレム睡眠は朝方の方が長く続く傾向が強いので、10分以上レム睡眠と思われる状態が続く場合には、部屋の照明をつけたり目覚まし時計を鳴らしたりなどして“自然な起床”を促してやることが重要です。

このときに「身体をゆすって起こす」などの急な働きかけをすると、患者が悪夢と現実の混同から抑制の利かない行動を取ってしまうことがあり得るので注意しましょう。

(画像はイメージです)

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