長野市JR篠ノ井線の衝突事故、車運転の高齢男性は認知症と診断

2015年8月31日

鉄道事故調査報告書を公表

国土交通省運輸安全委員会は、8月27日、昨年12月に長野市のJR篠ノ井線で起きた列車と乗用車の衝突事故について、鉄道事故調査報告書を公表した。

乗客乗員、車運転の男性も無事

平成26年12月18日(木)未明、中央線名古屋駅発信越線長野駅行き6両編成の特急列車は、桑ノ原信号場-稲荷山駅間(単線)を走行中、線路内にいる男性と横向きで停止している車を発見。直ちに停止しようとしたが間に合わず、列車は車と衝突し、車を巻き込んだまま約300メートル走って停車した。

列車は先頭車両が脱線。乗客84名、運転士1名、車掌2名が乗車していたが、負傷者はいなかった。線路内にいた男性も、車外にいたため無事だった。車は、近辺の谷川踏切または旧長谷街道踏切から誤って進入し線路内を走行、衝突現場で停止していた可能性が考えられたが、両踏切ともカメラの設備がなく目撃者もいなかった。

事故後、認知症と診断

報告書によると、事故直後の男性(77)は、

「長野市在住ということ以外、はっきりと返事ができない状態であり、住所、氏名、年齢、どこから線路内に進入したのかについては確認できなかったが、本件自動車の持ち主であること、けががないこと、一人で運転していたことを確認した」(国土交通省運輸安全委員会報告書より引用)

ということだ。

また当時は、踏切付近のレールは雪で覆われていた可能性があり、車を運転していた男性が線路を道路と見誤りやすい状況であったと推察されている。

家族によると車を運転していた男性は、事故後医師の診察を受け、重度ではないが認知症であることが診断された。男性の運転免許証は、返納されている。

(画像はイメージです)

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▼外部リンク
国土交通省運輸安全委員会 報告書

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