ITを活用し客観的な認知症診断を!早期診断ソフトをMITが開発中

2015年8月26日

MITが認知症早期診断ソフトウェアを開発

アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)人工知能研究所(CSAIL)の研究チームは、AIとデジタルペン(Anoto Live Pen)を使い、今までより早い段階での認知症診断が行えるソフトウェアを開発中である。

この診断には、描いた時のペンの位置を1秒間に80回記録するデジタルペンを使用し、被検者は医師から指示された時刻を示すアナログ時計を描く。

描いた結果ではなく、どう描いたかが大事

今までの時計描画テストは、被検者が紙とペンを使ってアナログ時計を描き、描いた時計の絵を基に医師の主観で診断していた。

現在開発中のソフトウェアはデジタルペンを使用し、描いている途中のペンの動きや、ためらった時間などの精密な情報をデジタル化して記録し、アナログ時計を描いたプロセスを基に診断する。

潜在的な症状と客観的な診断

これまでの紙とペンを使った認知症診断では、かなり症状が進行し生活に影響が出始めてからしか認知障害を検出することができず、その診断も医師の主観に頼るものであった。

しかし認知症は症状が出始める10年も前から脳内で変化が起こっており、今回開発している認知症早期診断ソフトウェアはその小さな変化さえ検出することができる。

デジタルペンが記録したデーターを独自のアルゴリズムで解析し、医師の主観ではなく、客観的な診断を行うことができる。このため認知症の早期診断が可能となり、早期治療への道が開かれる。

(画像はニュースリリースより)

▼外部リンク
マサチューセッツ工科大学


【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】

このページの
上へ戻る