リプロセル、アルツハイマー病患者の疾患モデル神経細胞作製に成功、8月10日販売開始

2015年8月6日

「ReproNeuro AD-patient」

株式会社リプロセルは、7月29日、アルツハイマー病患者由来のiPS細胞から作製した疾患神経細胞「ReproNeuro AD-patient」を、2015年8月10日より販売開始すると発表した。

皮膚や血液の細胞からiPS細胞を作成し神経細胞に変化

いまだ確固とした治療法や治療薬のないアルツハイマー病の研究開発において、患者の脳内にある神経細胞を検査することはたいへん重要な課題となっている。しかし、患者の脳から直接神経細胞を採取することは難しく、今までめざましい治療の進展は見られなかった。

今回リプロセルは、アルツハイマー病患者の皮膚細胞や血液細胞からiPS細胞を作成し、神経細胞に変化させることに成功。アルツハイマー病患者と同一の遺伝子を持つ神経細胞「ReproNeuro AD-patient」として発売されることとなった。

今後の治療薬・治療法の開発に期待

アルツハイマー病の疾患モデル細胞は、海外ネットワークの活用により、どこでも容易に作製が可能となるということだ。「ReproNeuro AD-patient」が実用化に向けて踏み出したことは、アルツハイマー病の治療法に関する研究開発の大きな進展といえる。これにより、開発コストの大幅な削減や治療薬研究促進への貢献が期待されている。

アルツハイマー病をはじめとする認知症は、目前に超高齢化社会を控え、世界各国で社会問題となっている。今回の「ReproNeuro AD-patient」開発の成功が、新たな治療薬・治療法開発の一歩となることを願いたい。

リプロセルは今後も、さまざまな疾患モデルの開発に取り組んでいく方針だ。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
株式会社リプロセル プレスリリース



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