あのNHKスペシャルが『認知症・行方不明者1万人の衝撃 』として幻冬舎より出版

2015年7月28日
認知症・行方不明者1万人の衝撃 失われた人生・家族の苦悩

7月24日、電子書籍出版開始

NHK「認知症・行方不明者1万人」取材班による番組 NHKスペシャルが書籍化された。題名は『認知症・行方不明者1万人の衝撃 失われた人生・家族の苦悩』。6月24日に幻冬舎にて単行本が出版され、7月24日、電子書籍が発売となった。単行本の価格は、1600円(税別)。

国や自治体を動かすきっかけに

認知症の行方不明者を取材し、「知られざる徘徊の実態」として放送された番組は、大きな反響を呼んだ。これを機に、国や自治体が対策に着手し、社会を動かすドキュメントとなった。この放送をきっかけとして、認知症で身元不明だった高齢女性が7年ぶりに家族と再会できたという例もあった。

認知症が疑われ、徘徊などで行方不明になった人は、年間で約1万人。2014年には、報道が社会を動かすきっかけとなったことが評価され、菊地寛賞を受賞している。しかし、情報を求めようとする行方不明者家族の前に、「個人情報」の壁はまだまだ厚い。

誰もが当事者となり得る

同書では、認知症による徘徊で行方不明となった肉親を捜す家族の苦悩や、身元を確認しようとする際に立ちはだかる課題などについて報告。超高齢社会を目前にして、誰もが当事者となり得る問題として、深く考えさせる課題が提示されている。

また警察・自治体・家族らを対象とした膨大なアンケートをもとに、認知症の人やその家族に関する実態が浮き彫りにされており、その解決策など示唆に富んだ内容となっている。

加えて、認知症の人を介護する家族に向けての認知症ケアのポイントについて、医療・介護の専門家がていねいに教える解説も盛り込まれている。

>>認知症の徘徊についての原因や対策はこちら

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