若年性認知症、発症後8割の人が失職 厚労省生活実態調査

2015年4月21日

認知症介護研究・研修大府センターの調査

厚生労働省は、認知症介護研究・研修大府センターらとの協力により、2014年8月から12月に愛知、岐阜、三重、福井、大阪、岡山、宮崎など15府県において、若年性認知症の調査を実施した。

医療機関や介護、障がい者施設に調査票を送付。施設担当者らから、18~64歳の若年性認知症患者2,129人についての回答を得た。

79%が自ら退職、または解雇

その結果、65歳未満で発症した若年性認知症の人で就労経験がある1,411人のうち、定年前に自ら退職したのは996人、解雇されたのは119人、全体で79%であった。定年退職したのは135人。

また本人や家族ら383人からの回答によると、発症時に就労していたのは221人。うち正社員・正職員が120人、非常勤・パートが40人、その他契約社員や自営業など。就労者221人のうち、発症後退職や解雇となったのは全体で約74%だった。

半数以上が生活苦しいと回答

発症後の職場の対応は、その他がもっとも多くケースバイケースということだろうが、19.5%の人は、労働時間の短縮や配置転換、通勤などについての配慮が全くなかったと回答している。認知症が重度になってくれば、現実問題として就労は困難となる。しかしもう少し職場での配慮があれば、働き続けることができた可能性もある。

認知症となってからの収入は、家族の収入が5割以上をしめ、あとは本人の障害年金や生活保護費にたよるしかない。発症後収入が減ったという人は6割を超え、半数以上が生活が苦しいと答えている。

企業側の意識改革を

若年性認知症の発症年齢は平均51.3歳。働き盛りで、一家の家計を支える立場の人がほとんどだ。仕事を失ったあとの生活への不安感は計り知れない。

認知症は、個人差があるが、早期に適切な治療をおこなえば進行を遅らせることができる場合もある。これからの社会は、労働時間短縮や配置転換・暖かい見守りなど、企業側の意識改革が必要とされるだろう。

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