2025年版 免許返納における親子のコミュニケーション調査

2025年5月15日

70.9%が「免許返納の話ができていない」

株式会社ジョイカルジャパン(東京都千代田区)は、70歳以上の地方在住(大都市圏(一都三県、大阪・愛知)を除く地域)で、車を運転する親を持つ方110名を対象に、「2025年版 免許返納における親子のコミュニケーションに関する実態調査」を実施しました。

調査結果のポイント

① 70.9%が、親と免許返納に関する話し合いが「できていない」と回答、その理由、「親の生活が不便になる」が50.0%で最多
② 親の運転を徐々に減らしていく方法として、約3割が、「カーリースは良い選択肢」と評価
③ カーリースが良い選択肢だと思う理由、「1年後の環境変化に合わせて判断できる」(54.8%)、「親の運転能力の変化に対応できる」(41.9%)など

調査概要

調査名称:【2025年版】免許返納における親子のコミュニケーションに関する実態調査 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2025年3月19日〜同年3月20日
有効回答:70歳以上の地方在住(大都市圏(一都三県、大阪・愛知)を除く地域)で、車を運転する親を持つ方110名

各設問の回答

「Q1.あなたの親は免許返納をしていますか。」(n=110)と質問したところ、「している」が21.0%、「していない」が79.0%という回答となりました。

Q1で「していない」と回答した方に、「Q2.あなたの親は免許返納を検討していると思いますか。」(n=87)と質問したところ、「検討していると思う」が16.1%、「検討していないと思う」が67.8%という回答となりました。

 「Q3.親の免許返納に関して、あなたの心情を教えてください。(複数回答)」(n=110)と質問したところ、「免許返納をしてほしいが生活が不便になると心配している」が49.1%、「免許返納をすることが親の自由を奪うのではないかと心配している」が25.5%、「運転リスクがあるため、免許返納をしてほしい」が19.1%という回答となりました。

Q3で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q4.Q3で回答した以外に、親の免許返納に関しての心情があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=95)と質問したところ、「行動範囲が狭くなる」や「至急とは思わないが、返納も考えてもらいたい」など58の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋> ・返納後の交通手段の確保ができるかどうか。
・行動範囲が狭くなる。
・事故を起こされるとこちらにも迷惑となる。
・70歳以上ではあるが現状はしっかりしているので問題ないが、数年後にはどうなっているか分からない。
・車以外の公共交通機関が無いので、免許返納は出来ない。
・至急とは思わないが、返納も考えてもらいたい。
・10年前の68歳くらいで、既にバックが上手くできなくなっており、何度もぶつけているため、返納してほしいですが、何か指摘するとすぐに怒り(元々短気です)私が遠方に住んでいて運転を変わってあげられませんので、何も言えません。

「Q5.あなたの親と免許返納の話ができていますか。」(n=110)と質問したところ、「できている」が25.5%、「できていない」が70.9%という回答となりました。

Q5で「できている」と回答した方に、「Q6.免許返納について親と話し合ったきっかけは何でしたか。(複数回答)」(n=28)と質問したところ、「親の運転頻度の低下」が42.9%、「親の免許更新のタイミング」が35.7%という回答となりました。

Q6で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q7.Q6で回答した以外に、免許返納について親と話し合ったきっかけがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=27)と質問したところ、「親の誕生日があったとき」や「テレビでやっていたのをきっかけに話をしたと思います」など19の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・親の誕生日があったとき。
・池袋の事故。
・免許の講習を受けて来た時。満点だったと喜んでいたので、それでも気をつけるように言ったら聞いていました。
・テレビでやっていたのをきっかけに話をしたと思います。
・年齢が70になること。

Q5で「できていない」と回答した方に、「Q8.免許返納の話ができていない理由を教えてください。(複数回答)」(n=78)と質問したところ、「親の生活が不便になってしまうから」が50.0%、「周辺の交通手段が限られるため」が37.2%、「適切なタイミングがわからないから」が20.5%という回答となりました。

Q8で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q9.Q8で回答した以外に、免許返納の話ができていない理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=66)と質問したところ、「遠くに住んでいるためなかなか話し合う機会がない」や「自立した生活を奪うことになりそうな点」など35の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・生活維持のためには返納が現実的ではないと思われ、遠くに住んでいるためなかなか話し合う機会がない。
・嫁という立場のため、どのように話を進めれば良いかわかりません。
・今のところ運転スキルは大丈夫そうだから。
・話を聞かない。
・生活環境に影響を与えることが予想される。
・認知症でもないのに言い出せない。
・自立した生活を奪うことになりそうな点。

「Q10.あなたは、親の免許返納に代わる移動手段として、どのようなものが適していると思いますか。(複数回答)」(n=110)と質問したところ、「公共交通機関(バス・電車など)」が40.0%、「家族による送迎」が36.4%、「コミュニティバス」が34.5%という回答となりました。

「Q11.親の運転を徐々に減らしていく方法として、カーリースについて、あなたの考えを教えてください。」(n=110)と質問したところ、「非常に良い選択肢だと思う」が5.5%、「やや良い選択肢だと思う」が22.7%という回答となりました。

Q11で「非常に良い選択肢だと思う」「やや良い選択肢だと思う」と回答した方に、「Q12.カーリースが良い選択肢だと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=31)と質問したところ、「1年後の環境変化に合わせて判断できる」が54.8%、「親の運転能力の変化に対応できる」が41.9%、「急に免許返納するよりも段階的に移行できる」が35.5%という回答となりました。

まとめ

今回は、70歳以上の地方在住(大都市圏(一都三県、大阪・愛知)を除く地域)で、車を運転する親を持つ方110名を対象に、【2025年版】免許返納における親子のコミュニケーションに関する実態調査を実施しました。

まず、親の免許返納状況については、約8割が「していない」ことが分かり、そのうち約7割が、「親は免許返納を検討していないと思う」と回答しました。また、親と免許返納の話が「できていない」人は70.9%にのぼり、その理由については、「親の生活が不便になってしまうから」が50.0%で最多となりました。

さらに、親の運転を徐々に減らしていく方法として、約3割が「カーリースは良い選択肢だと思う」と評価しており、その理由として、「1年後の環境変化に合わせて判断できる」(54.8%)、「親の運転能力の変化に対応できる」(41.9%)、「急に免許返納するよりも段階的に移行できる」(35.5%)が上位に挙げられています。

今回の調査では、地方在住の高齢者にとって車は生活必需品である一方、安全面での懸念が高まっていることが浮き彫りになりました。このような中で、急な免許返納ではなく、段階的に移行できる中間的な解決策として、1年経過後にいつでも解約できるカーリースに関心が寄せられています。高齢者の移動の自由を確保しつつ、安全性も担保する新たなモビリティサービスの普及が、親子間のコミュニケーション促進の鍵となるでしょう。

(文頭画像はイメージ、文中画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
【2025年版 免許返納における親子のコミュニケーション調査】70.9%が「免許返納の話ができていない」実態 親の運転を徐々に減らしていく方法として、約3割が「カーリース」を評価〜カーリースを評価する理由、「1年後の環境変化に合わせて判断できる」など〜

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