【新潟医療福祉大学】脳への微弱な電気刺激が記憶力を活性化
2025年3月25日

認知症対策の新たな可能性
新潟医療福祉大学大学院医療福祉学研究科の孫順翔さん(作業療法学分野)と作業療法学科の能村友紀教授は、脳への微弱な電気刺激が記憶力の活性化に寄与する可能性を示す研究成果を発表しました。研究成果の認知症患者への応用が期待されています。
本研究は記憶力の低下は加齢とともに顕著になり、特に認知症患者においては日常生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼします。近年、経頭蓋交流電気刺激(tACS)が神経活動を調節する可能性が注目されており、この技術が記憶機能にどのように寄与するかを検討しました。この論文は、国際誌『Experimental Brain Research』に掲載されました。
研究方法と結果
本研究では、健常成人を対象に経頭蓋交流電気刺激(tACS)を用いた実験を行いました。概要は次の通りです。
・対象者:健常成人28名
・刺激方法:左後頭頂皮質領域に対し、60HzのtACSを1.5mAの微弱な電流で刺激
・介入期間:1回8分間の電気刺激を単語学習時に3回実施
・評価方法:単語再認課題を用い、電気刺激後の長期記憶パフォーマンスを比較
研究の結果、経頭蓋交流電気刺激(tACS)を受けた群は、対照群と比較して、7日後および28日後の単語再認課題における正答率が有意に保持されていました。本研究の成果は、電気刺激を用いた記憶力の活性化の可能性を示しており、長期記憶の改善につながることを示唆しています。今後、認知症リハビリテーションや治療法の開発への貢献が期待される。
詳しくは下記外部リンクよりご覧下さい。
(画像はプレスリリースより)
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【新潟医療福祉大学】脳への微弱な電気刺激が記憶力を活性化!
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