「デスモステロール」値の低下で認知症を診断。血液マーカーで測定(エーザイ)
2015年4月20日
エーザイと新潟大学の共同研究
エーザイと新潟大学の池内健氏の研究グループは、共同研究を行い、血液中の脂質代謝物質である「デスモステロール」が、アルツハイマー型認知症患者の認知機能変化を血液マーカーで測定できることを発見した。池内氏は、脳研究所遺伝子機能解析学分野で研究を行っている。
今回の結果は、3月31日に米国学術誌へ掲載された。
400人を対象とした研究
今回の研究では、日本人のアルツハイマー型認知症患者200人と、認知機能が正常な高齢者200人を対象とした血液検査を行い、データを採取した。血中のデスモステロール質量分析法を使い測定して違いを調べた。結果、アルツハイマー型認知症患者は、血中デスモステロール値が低下していることが分かった。
複数の血液データから、アルツハイマー型認知症の診断の指標に血中デスモステロールの測定が有用であることが証明された。
血液マーカーの開発
現在、アルツハイマー型認知症の診断は、脳画像検査、脳脊髄液検査で行われている。しかし、機器が高価なため、検査を行える場所が決まっていたが、場所を問わず行うことができる血液を用いることで診断することができるように、エーザイと新潟大学の共同研究グループは、血液マーカーの開発を行った。
(画像はプレスリリースより)
▼認知症関連おすすめ雑誌
▼外部リンク
エーザイ プレスリリース
新潟大学 プレスリリース
【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】
- 【PR】治験参加者募集中!もの忘れなどのある高齢者でも、安心して使える睡眠治療薬の提供を目指して
- 11/28(木)「オンラインフレイル予防講座」防災編を開催(福岡市)
- 10/30(水)「オンラインフレイル予防講座」口腔編を開催(福岡市)
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「脳のスペックを最大化する食事」7/20発売
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「潜伏期間は20年。今なら間に合う 認知症は自分で防げる!」
- 広川慶裕医師の、認知症予防のことがよく分かる『認トレ®️ベーシック講座』開講!
- 知ると知らないじゃ大違い!民間介護保険って何?
- 酸化ストレスを減らすと認知症予防に!秘密はサプリメント
- ユッキー先生の認知症コラム第92回:あるべき姿の認知症ケア
- 認知症専門医による認知症疾患啓発イベントを開催
- ポイントは食生活にあった。認知機能維持に必要なのは・・・
- 認知症予防は40代から!摂ると差が出る栄養素とは。
- 山口先生のコラム「やさしい家族信託」第17回:Q&A 外出自粛で、認知機能の低下が心配。家族信託、遺言、後見、今できることが知りたい
- 【広川先生監修】5分で分かる認知機能チェック(無料)はこちら
- 認知症は予防できるの?
- 認知症の種類とその詳細はこちら