音の聴取による脳活動の変化に関する共同研究
生活に溶け込んだ認知症ケアのサービス開発に向けて
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(東京都千代田区)は、国立大学法人電気通信大学(東京都調布市)と、公立大学法人奈良県立医科大学(奈良県橿原市)と共同で、高齢者を対象にした、音の聴取による脳活動の変化に関する研究を開始しました。脳の特定のリズム活動(ガンマ波)を強める可能性のある「音」を用いた一般家庭向けのプロダクトの開発を進めていくとしています。
同社は、塩野義製薬株式会社と共に、2021年より「生活に溶け込んだ形で、自然に五感を刺激することによって長期的な介入を可能とし、認知症ケアを実現する」というコンセプトを掲げ、認知症患者の脳で弱まっていることが報告される特定のリズム活動(ガンマ波)に着目した、新しいサービスの開発に向けた共同研究に取り組み、ガンマ波を強める可能性のある「音」を共同開発し、その検証を進めてきました。
今回の研究では、この共同開発した成果を含む様々な「音」が高齢者においてもガンマ波を強める特性を備えているのかを検証します。奈良医大耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室の有する聴覚や聴力に関する医学的な知見と、電通大饗庭研究室が有する認知科学や音そのものに関する総合的な知見を融合することにより、有意義な成果が期待されます。
研究の目的と方法
【研究目的】特定の処理を施した音を聴取することにより、高齢の方であっても脳の特定のリズム活動(ガンマ波)が強められるのかを確認します。また、その強められる度合い等を若年者層と比較することにより、年齢あるいは聴力に起因する傾向を検証します。
【研究方法】ピクシーダストテクノロジーズが塩野義製薬と共同開発した音を含む、複数の音声及び音楽等を再生し、それらを聴取している際の脳活動を測定します。その際、特に高齢の方では一定の聴力低下が見られる可能性もあるため、奈良医大 耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室とも連携し、安全性を担保しながらその影響を低減するような設定下で検証を実施します。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
電気通信大学、ピクシーダストテクノロジーズ、奈良県立医科大学が高齢者を対象とする、音の聴取による脳活動の変化に関する研究を開始
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