40代後半の約半数は、すでにアルツハイマー病の最初期の可能性

2022年6月6日

最初期段階では、発症を遅らせることが可能

MIG株式会社(東京都渋谷区)は、アルツハイマー病最初期の進行状況における年齢分布を発表しました。調査からは、40代・50代は「隠れ認知症」世代であることが見て取れます。特に40代後半になると約半数の49%が「嗅内野における脳細胞破壊が始まっている」つまり「アルツハイマー病の最初期に入っている」ことがわかります。

アルツハイマー病は発症するまでに「最初期の脳神経破壊」と「MCI(軽度認知障害)」を経由します。認知症の原因の70%程を占めるアルツハイマー病は、発症まで20〜30年もの年月をかけて水面下でひっそりと進行しています。もの忘れなど自覚症状もまだない「最初期の脳神経破壊」では、発生していても生活習慣の改善などで、その後のアルツハイマー病の発症を遅らせることが可能です。

アルツハイマー病は、「治療法がないのに検査しても怖い」と検査そのものを敬遠される病気でした。アルツハイマー病は発症してしまうと治療が困難であることに変わりはありませんが、ごく初期に対処をすれば発症を遅らせることは可能です。現在主流である検査方法でもMCI(軽度認知障害)の段階での発見は可能ですが、MCIの段階では既に発症を遅らせることは難しいというのが現状です。そのため検査することを拒否したり、予防タイミングを逃し発症を待つだけという状況になっています。

手遅れになる前に「Brain100 studioプログラム」で脳健康の把握を

MIG社が運営するBrain100 studioプログラムで提供する「認知症予防支援サービス」は、VRゴーグルを用いて「空間ナビ脳機能測定」を行い脳機能の破壊状況を把握することが可能です。同社共同創業者兼取締役CSOであり認知症予防の専門家でもある高島明彦教授が開発した「VRゴーグルでの脳機能測定」は、アルツハイマー病につながる脳神経破壊の最初期が脳の嗅内野(海馬の隣の中枢器官)で起き始めることに注目し、嗅内野が司る空間ナビゲーション機能を測定し脳健康の評価を行います。AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)研究プロジェクトに採択され、また医療機関との共同臨床治験も進められています。


※データソース:Neuropathological stageingof Alzheimer-related changes,HeikoBraaket.al.1991, Staging of Alzheimer disease-associated neurofibrillary pathology using paraffin sections and immunocytochemistry, Heiko Braaket.al., 総務省統計局人口推計2019, 「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」(平成21~24)総合研究報告書、朝田隆et.al.
算出前提:年齢別人口にBraak博士が発表している年齢別の嗅内野で神経原線維変化が起きている人数比率を掛けて算出

(文頭画像はイメージ、文中画像はプレスリリースより)

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