地中海料理を元にした「マインド食事法」は、アルツハイマー型認知症のリスクを半減!
「マインド食事法」とは?
2015年3月19日、米ラッシュ大学医療センターのマーサ・C・モリス氏らの研究グループが、認知症の国際的な雑誌「アルツハイマーズ・アンド・デメンティア(Alzheimer’s & Dementia)」に、「New MIND diet may significantly protect against Alzheimer’s disease」(マインド食事法はアルツハイマー病を予防する効果が大きい)という報告を掲載した。
「マインド(MIND)」とは、地中海式食事法と高血圧を予防する食事法「ダッシュ(DASH)」を組み合わせたものだという。
地中海式食事法は、魚や野菜・果物をメインに、良質な油分であるオリーブオイル、ナッツ類、ポリフェノールたっぷりの赤ワインを取り入れた料理を毎日とるというもの。
高血圧を予防するダイエット食「DASH」は、塩分・コレステロール・脂肪を減らし、ミネラルの摂取を心がけた食事。
脳にとって健康的である食品群
「マインド食」では、推奨する食品をかなり厳密にリストアップしている。脳にとって健康的である食品10品目は、緑黄色野菜、その他の野菜、ナッツ類、ベリー、豆、全粒穀物、魚、鶏肉、オリーブオイル、ワイン。
健康的でないものとしては、肉やバター・マーガリン、菓子類、ファーストフードが指摘されている。
これらの食事法を生活の中に取り入れると、高血圧や心臓発作・脳卒中など心血管の状態を改善する効果をもつ。研究者の中では、この食事療法は同時に認知症を予防する効果があるともいわれている。
アルツハイマー病のリスクは53%減少
研究グループは、58歳~98歳の923人を対象に、食事とアルツハイマー病の予防効果の関係について調査をおこなった。そのうち144人がアルツハイマー病を発症。
アルツハイマー病は、DASH 食事法をしっかりおこなった人では、39%発症率が低下。地中海式食事法をきちんとおこなった人では、54%も低くなった。しかし、ほどほどにしか守らなかった人では、ほとんど効果が見られなかった。
マインド食事法については、食事の内容によって3段階に区分。厳密に食事法を守った場合には、アルツハイマー病のリスクは53%減少した。平均的な場合でも、35%の減少となった。
▼認知症関連おすすめ書籍
▼外部リンク
「Alzheimer’s & Dementia」誌 論文
- 【PR】治験参加者募集中!もの忘れなどのある高齢者でも、安心して使える睡眠治療薬の提供を目指して
- 11/28(木)「オンラインフレイル予防講座」防災編を開催(福岡市)
- 10/30(水)「オンラインフレイル予防講座」口腔編を開催(福岡市)
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「脳のスペックを最大化する食事」7/20発売
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「潜伏期間は20年。今なら間に合う 認知症は自分で防げる!」
- 広川慶裕医師の、認知症予防のことがよく分かる『認トレ®️ベーシック講座』開講!
- 知ると知らないじゃ大違い!民間介護保険って何?
- 酸化ストレスを減らすと認知症予防に!秘密はサプリメント
- ユッキー先生の認知症コラム第92回:あるべき姿の認知症ケア
- 認知症専門医による認知症疾患啓発イベントを開催
- ポイントは食生活にあった。認知機能維持に必要なのは・・・
- 認知症予防は40代から!摂ると差が出る栄養素とは。
- 山口先生のコラム「やさしい家族信託」第17回:Q&A 外出自粛で、認知機能の低下が心配。家族信託、遺言、後見、今できることが知りたい
- 【広川先生監修】5分で分かる認知機能チェック(無料)はこちら
- 認知症は予防できるの?
- 認知症の種類とその詳細はこちら