長崎大、生活行動把握型認知症予兆検知システムの開発に成功
長崎大学病院において、実証実験を開始
国立大学法人長崎大学大学院工学研究科、小林透教授の研究グループは、長崎大学病院 脳神経内科、辻野彰教授の研究グループと共同で、IoTとAIを活用することにより、普段の生活行動から認知症の予兆を検知するシステムを開発しました。
本研究グループは、すでに会話型ロボットにより「認知機能障害」を定量的に把握できるシステムを開発し、国際会議でも評価を得ていました。
【IEEE主催「The International Conference on Consumer Electronics-Berlin (2019ICCE-Berlin) 」SpecialMerit Awardを受賞。】
加速度センサと通信機能を備えた一円玉大の超小型センサを設置
これを踏まえ、今回は「認知機能障害」の把握に加え、高齢者の宅内外に設置した超小型センサ、高齢者の宅外行動を把握するためのウェアラブルデバイス、及びクラウド上の人工知能を連携させ、家事が行えないなどの「生活機能障害」の把握を新たに追加したシステムの開発が行われました。
加速度センサと通信機能(Bluetooth Low Energy)を備えた一円玉大の超小型センサを既存の家電や家具等に張り付けることで、例えば、高齢者がトイレに行った回数やゴミ箱を開けた回数などを検知することで、日常生活動作(ADL:Activities of DailyLiving)を定量化することができます。
本システムの実証実験は、2020年2月以降、長崎大学病院の特別室に実験システムを構築して数名の被験者を募り、データ収集機能等のシステムの機能的検証が行われます。長崎大学のある長崎県は離島を抱えており、ロボットが予兆を捉え、その後専門医の診断を仰ぐという体制を整えることができれば、効率的な医療サービスの提供が可能となります。さらに、高齢者の生活機能の障害の度合いを定量的に把握できれば、より細やかな認知症予知が可能となることから、今後の検証に期待がかかります。
(画像はイメージです)
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生活行動把握型認知症予兆検知システムの開発に成功! 長崎大学病院において、実証実験を開始
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