全国初となる認知症「神戸モデル」~事業開始から1年~

2020年2月21日

診断助成制度・事故救済制度を実施

神戸市は認知症対策として平成31年より認知症「神戸モデル」をスタート、1年間の状況を発表しました。「神戸モデル」は認知症の診断助成制度と事故救済制度を組み合わせて実施し、その財源を市民税均等割の上乗せとするものです。

診断助成制度

「診断助成制度」は、平成31年1月28日に開始され、令和元年10月末までの申込数は11,156人、同9月末までの認知機能検診(第1段階)の受診者数は8,718人、内認知症の疑いありは2,776人(31.8%)、疑いなしは5,942人(68.2%)。

第2段階の認知機能精密検査の受診者は1,872人が受診し、1,137人(60.7%)が認知症、483人(25.8%)が軽度認知障害(MCI)、252人(13.5%)が認知症ではないと診断されました。

事故救済制度

もう一方の柱、事故救済制度では、全神戸市民を対象に認知症の患者が起こした事故で被害に遭った方に見舞金を支給、認知症と診断された方を対象として、市が賠償責任保険に加入します(保険料は市が負担)。

平成31年4月1日に開始された事故救済制度では見舞金2件、賠償責任保険1件の計3件の支給が行われました。以下のような内容です。
・他人の所有する自転車を自宅へ持ち帰ってしまい、その自転車に損傷を与えたケースでは、見舞金として15,932円を支給。
・飲食店で食事中に座席を汚損したケースでは、支給対象者が法人(飲食店)であり見舞金の対象外となるため、賠償責任保険から138,632円を支給。
・自宅で着替え中にバランスを崩し、転倒。ガラス扉を割ったケースでは、見舞金として9,720円を支給

市民からは、「制度ができて受診するきっかけとなった」、「受診の敷居が下がった」、「運転免許の自主返納のきっかけとなった」、「賠償責任保険に入れたので安心して外出できる」、「家族に安心してもらえる」などの声が寄せられています。

神戸市では「神戸モデル」の取り組みを全国制度化するよう国に要望するとともに、認知症の早期受診が進む中、診断後の日常生活への支援の充実が必要だとして、診断後の専門医療相談・日常生活支援を5月より開始しています。

詳しくは神戸市ホームページなどをご覧ください。

(画像はイメージです)

▼外部リンク
全国初!認知症「神戸モデル」~事業開始から1年~


このページの
上へ戻る