広島大学、小胞体ストレス時に産生される新たな物質を同定
2019年12月13日
アルツハイマー病などの診断技術開発、発症解明に新たな可能性
広島大学大学院医系科学研究科の齋藤敦 准教授、松久幸司 助教、今泉和則 教授らを中心とした研究グループは、不良タンパク質が小胞体内に蓄積することによって生じる「小胞体ストレス」のマーカーとなる新たな物質を見出しました。小胞体ストレスはアルツハイマー病などの神経変性疾患の発症や病態形成と密接に関わると言われています。
今回同定した物質は小胞体ストレスが発生した際に産生されます。このことから、臨床における小胞体ストレスの検出と小胞体ストレスが関わる神経変性疾患の早期診断に役立つ可能性があります。
また、この物質は強い凝集性を持ち、線維状の構造を形成することが分かりました。このような凝集性はアルツハイマー病の原因物質であり、神経毒性を発揮するアミロイドβタンパクでも見られます。
このことからこの物質がアルツハイマー病などの小胞体ストレスが関わる神経変性疾患における神経細胞死に関与する可能性があり、その発症機序の解明へと繋がることが期待されます。本研究成果は11月28日の「The FASEB Journal」オンライン版に掲載されました。
詳しくは下記外部リンクよりご覧下さい。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
広島大学、小胞体ストレスが生じた際に産生される新たな物質を同定~アルツハイマー病などの診断技術開発、発症機序解明に新たな可能性~
おすすめ記事リンク
- 【PR】治験参加者募集中!もの忘れなどのある高齢者でも、安心して使える睡眠治療薬の提供を目指して
- 11/28(木)「オンラインフレイル予防講座」防災編を開催(福岡市)
- 10/30(水)「オンラインフレイル予防講座」口腔編を開催(福岡市)
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「脳のスペックを最大化する食事」7/20発売
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「潜伏期間は20年。今なら間に合う 認知症は自分で防げる!」
- 広川慶裕医師の、認知症予防のことがよく分かる『認トレ®️ベーシック講座』開講!
- 知ると知らないじゃ大違い!民間介護保険って何?
- 酸化ストレスを減らすと認知症予防に!秘密はサプリメント
- ユッキー先生の認知症コラム第92回:あるべき姿の認知症ケア
- 認知症専門医による認知症疾患啓発イベントを開催
- ポイントは食生活にあった。認知機能維持に必要なのは・・・
- 認知症予防は40代から!摂ると差が出る栄養素とは。
- 山口先生のコラム「やさしい家族信託」第17回:Q&A 外出自粛で、認知機能の低下が心配。家族信託、遺言、後見、今できることが知りたい
- 岩田淳先生インタビュー:第7回 認知症検査と治療薬開発の現状