順大ら、ライソゾーム病とパーキンソン病の共通分子を発見
2019年8月12日
神経難病の新しい診断薬、治療薬の可能性
順天堂大学大学院医学研究科神経学の服部信孝教授、金井数明客員准教授らの国際共同研究グループは、難病ライソゾーム病の原因となる細胞内の老廃物分解酵素のアリールスルファターゼAが、難病パーキンソン病の疾患修飾因子であることを発見しました。
変異のあるアリールスルファターゼAは病気を悪化させ、保護的なアリールスルファターゼAは病気を予防する可能性を示し、さらに血液中のアリールスルファターゼAの量と認知症の程度が関係していることも発見しました。
アリールスルファターゼAは細胞内小器官のライソゾームの中で不要物の分解と物質の代謝に働く酵素ですが、今回の研究ではライソゾームの外の細胞質内での働きがパーキンソン病の発症と関係していることが明らかになりました。
このことから、アリールスルファターゼA以外のライソゾーム病の原因遺伝子でもライソゾームの外での働きに注目して詳しく調べる必要があります。一方、アリールスルファターゼAの血中の量と認知症の程度の関係が明らかになったことから、認知症に対する早期バイオマーカーや診断薬になる可能性があります。善玉アリールスルファターゼAの量を増やすことで、パーキンソン病や認知症治療薬の開発につながることが期待されます。
本研究は英国科学雑誌Brainに掲載(2019年7月15日付)されました。詳しくは下記外部リンクよりご覧下さい。
(文頭画像はイメージ、文中画像はプレスリリースより)
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順大ら、ライソゾーム病とパーキンソン病の共通分子を発見
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