学習院大学、生命科学シンポジウム「超高齢社会を科学するIII」
2018年11月16日
科学的視点から健康寿命を考える
学習院大学は11月24日(土)、同大西5号館201教室において、第5回学習院大学ブランディング・シンポジウム「超高齢社会を科学するⅢ – 健康寿命のサイエンス – 」を開催します。公開講演会ですから一般参加も歓迎され、参加費は無料、申込不要です。
同大教授による4本の講座が用意されており、内容は次のようになっています(チラシより)。「ショウジョウバエから学ぶ老化・寿命のしくみ」など、頭が冴える多様な切り口が魅力です。
講座概要
「人生100年を生きる脳の作り方:脳の老化とアルツハイマー病」
講師:高島明彦(理学部生命科学科教授)
超高齢社会になり政府では「人生100年構想会議」が開催され長寿社会に向けた社会整備が計画されています。高齢者の一番の心配は「認知症」と「がん」です。がんに比べて認知症については原因も確定しておらず、唯一の確定した要因というのが加齢であることから治療法開発は困難を極めています。このシンポジウムでは脳の機能と認知症発症について説明を行い、我々が進めている予防、治療方法、現在世界で進められている治療法開発状況についてお話しします。
「ショウジョウバエから学ぶ老化・寿命のしくみ」
講師:安達卓(理学部生命科学科教授)
動物の寿命は動物の種類によって千差万別であるが、寿命の短い種でも老化は起こり、そのしくみの少なくとも一部は、ヒトなど寿命の長い種と共通している。本講演では、ショウジョウバエから発見・確立されてきた寿命・老化の普遍的メカニズムについて、様々な角度から解説したい。
「紫外線がゲノム安定性に及ぼす影響とその耐性メカニズム」
講師:菱田卓(理学部生命科学科教授)
遺伝情報の本体であるDNAでは、紫外線や活性酸素等によって常に損傷(化学的な変化)が起こっており、これらはヒトの発がんや細胞老化の原因となっています。本講演では、出芽酵母をモデル生物として、自然環境で問題となる慢性的な紫外線ストレスに対して生物がどのようにして耐性を獲得しているのかについてお話しします。
「関節の再生を科学する」
講師:阿形清和(理学部生命科学科教授)
老化とともに動けなくなる要因の一つに膝関節の老弊・損傷がある。関節は再生しないために一旦傷むと外科的手術に頼るしかなくなる。しかし、世の中には関節を再生できるイモリなどの動物がおり、われわれは関節を再生できる生き物とできない生き物を比較することで、関節を再生できない生き物から関節再生を惹起することを試みている。現在のフロント研究について紹介したい。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
第5回 学習院大学ブランディング・シンポジウム、第24回生命科学シンポジウム『超高齢社会を科学するIII』―健康寿命のサイエンス―
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