オーストラリア発祥の認知症ケア「ダイバージョナルセラピー」とは?

2015年4月3日

沖縄県グループホーム連絡会主催の講演会

去る2月20日、沖縄県豊見城市において、「認知症になっても楽しく、自分らしく、生きぬくために~ダイバージョナルセラピーの実践~」と題して、沖縄県グループホーム連絡会主催の講演会がおこなわれ、約200名の参加があった。

講師をつとめたのは、日本ダイバージョナルセラピー協会理事長の芹澤隆子氏。ダイバージョナルセラピー(DT)とは、オーストラリアで生まれた「老いることを楽しむ」という高齢者ケアの理念。2008年に日本に導入され、各地で講演会やダイバージョナルセラピーワーカー(DTW)養成講座が開催されている。

「レジャー&ライフスタイル」を認知症ケアに

同講演で芹澤氏は、

「認知症ケアの一番のポイントは、その人が楽しめるようにすること」(沖縄タイムスより引用)

とのべ、認知症の人にとって不安の原因の1つである退屈や孤立、孤独感をどう解決していくかを、家族や介護者らが考えることが大切だと説いた。

同協会によると、

ダイバージョナルセラピーとは、各個人が、いかなる状態にあっても自分らしくよりよく生きたいという願望を実現する機会を持てるよう、その独自性と個性を尊重し、援助するために、「事前調査-計画-実施-事後評価」のプロセスに基づいて、各個人の“楽しみ”と“ライフスタイル”に焦点をあてる全人的アプローチの思想と実践である。(日本ダイバージョナルセラピー協会HPより引用)

と定義されている。

DTWは、オーストラリアで50年の実績を持ち、高齢者の「レジャー&ライフスタイル」を援助・促進する専門職。最近では、高齢者ケアばかりでなく、精神科・緩和ケア・リハビリテーション・チャイルドケアの分野にもその考え方が広がりつつあるという。

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▼外部リンク
日本ダイバージョナルセラピー協会/
第10期DTW養成講座 チラシPDF

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