東大、軽度認知障害における認知機能低下の加速因子を同定
2018年7月21日
234名の対象者を3年間追跡調査
東京大学はJ-ADNI研究において、日本人の軽度認知障害において認知機能低下の進行を促進、抑制する因子を特定したことを発表しました。
J-ADNI研究は北米のADNI研究に習い、2008年より日本で開始された大規模な研究です。234名のものわすれを主体とする軽度認知障害の被験者の認知機能を、最長3年間追跡しました。そのなかで、認知機能の低下に関与する要素を様々な角度から検討し、性差、教育歴が進行に対して影響をもつことを見いだしました。
女性では特に生活習慣病の管理が重要
研究の結果、認知機能の悪化を促進する因子として、女性であること、そして日本人女性ではさらに軽度の腎機能低下が見出されました。一方で教育年数の長い男性では悪化が抑制されました。また、女性では特に高血圧などの生活習慣病の管理が重要である事が示唆されました。
同研究では、認知機能を測定する尺度としてミニメンタル検査(MMSE)、アルツハイマー病評価尺度(ADAS-cog)、日常生活での自立度を評価する機能評価質問紙法(FAQ)そして全般的な認知機能と日常生活を評価する臨床認知症評価法(CDR-SOB)を最長で3年間追跡し、評価しています。対象者234名のうち女性はほぼ半数の118名でした。男性と女性の平均年齢はそれぞれ72.8、72.9歳でほぼ同等でしたが、平均教育年数は14.1年、11.9年と男性の方が上回っていました。
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(画像はイメージです)
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