多摩大学、認知症発症遅延策の有効性を示す試算結果を発表
2018年7月14日
軽度認知障害(MCI)段階での適切な対応が重要
多摩大学ルール形成戦略研究所は、高齢者の認知症発症トレンドや、医療費等に与える影響に関する将来予測を行い、軽度認知障害(MCI)段階での早期発見・治療・予防対策によって認知症の発症を平均5年遅らせれば、2025年時点の認知症高齢者数を40%減の水準に抑制し得るとの試算結果を発表、認知症という社会的課題に対する「発症遅延」という新しいアプローチの有効性を提言しました。
厚生労働省によれば、認知症高齢者は2012年時点で462万人と推定され、団塊の世代が75歳以上となる2025年には667万人になると予想され、これに伴い、認知症に関わる医療費・介護費は2014年対比3兆円増の10兆円に及ぶといわれています。
認知症は完治が難しい一方、MCIの段階で早期に発見、適切な治療・予防対策を講じることで発症を遅らせたり、回復したりすることが明らかになってきています。もし、予防対策等で認知症の発症を5年遅らせることができれば、2025年時点の認知症高齢者は405万人、医療費・介護費は8.8兆円と大幅に抑制されることが見込まれます(下表参照)。また、介護における人材不足にも貢献できます。
(文頭画像はイメージ、文中画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
ルール形成戦略研究所、認知症発症遅延策の有効性を示す試算結果を発表~早期発見・治療・予防を通じた認知症の発症遅延により認知症高齢者数と関連医療費等の増加を抑制~多摩大学
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