歩幅プラス10cmウォーキングで健康寿命をのばそう

2018年5月23日

歩容から老年症候群を予測

アクティブシニア「食と栄養」研究会(東京都中央区)は、都市部在住70歳以上の高齢女性の膝痛、尿失禁、転倒の徴候と歩行速度・歩容(歩行動作・歩きぶり)の関連について、歩容から老年症候群(※)を予測するための調査を実施し結果を発表しました。
※老年症候群:加齢による身体機能や精神機能の低下に伴い表出する転倒、骨折、尿失禁、認知症、うつ状態、低栄養、せん妄などの総称。

調査は、2009年度に70歳以上の高齢女性を対象に実施した包括的健診に参加した971名のうち聞き取り調査、歩行測定、認知機能低下の疑いがなかった870名を対象に行われました。

膝痛、尿失禁、転倒と歩行要因を比較した結果、いずれの症状でも軽度の場合では歩行速度の低下がみられ、中程度以上の症状には歩行速度のみではなく、歩容がより強く関与していることが明らかになりました。これにより、歩行速度と歩容の要因を組み合わせることで、各症状の早期発見に活用できる可能性が期待されます。

「普段の歩幅プラス10cm」ウォーキング

スポーツ庁による調査では70代の70%以上がウォーキングに取り組んでいることがわかっており、その際最も心がけていることは歩数や歩行時間となっています。同研究会の金憲経・運営委員(東京都健康長寿医療センター自立促進と介護予防研究チーム研究部長)は、近年の研究によりウォーキングの量を増やすだけでは筋肉量の維持には不十分であるとし「普段の歩幅プラス10cm」ウォーキングを提唱しています。歩幅が大きくなると自然にスピードが上がり、筋肉に刺激が与えられ、筋トレ効果が期待できます。

また、同アンケートではウォーキンのために摂取を心がけている成分として「水分」、「タンパク質」、「カルシウム」が挙げられており、筋肉を維持するためには、「普段の歩幅プラス10cm」ウォーキング」に加え、筋肉の素となるタンパク質、アミノ酸等の栄養成分を摂取することが重要であるとも述べています。

(画像はイメージです)

▼外部リンク
アクティブシニア「食と栄養」研究会が提案  ~大切なのは筋肉!歩き方と栄養摂取を意識!~  歩幅プラス10cmでのばそう!健康寿命


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