山形大学、オルガネラ(細胞小器官)間相互作用の可視化に成功

2018年4月28日

アルツハイマー病などの病態解明への応用に期待

山形大学の田村康准教授、京都産業大学の遠藤斗志也教授らの研究グループは、分断された蛍光タンパク質(スプリットGFP)を利用することで、複数の異種オルガネラ(細胞小器官)間の相互作用部位(コンタクトサイト)を、生きた細胞内で可視化することに世界で初めて成功しました。

オルガネラ(細胞小器官)は人体を構成する細胞の中にある脂質の膜で囲まれた細胞小器官。膜内に特定の酵素群を隔離、濃縮することで独自の機能を効率よく安定的に発揮するので、独立して存在すると考えられてきました。しかし最近の研究により、オルガネラ同士が結合し、物質をやり取りしながら機能する可能性が指摘され始めました。

アルツハイマー病などの神経変性疾患においては、オルガネラ間の相互作用異常が報告されています。本研究成果により、現在ほとんど実態がわかっていないオルガネラ間の結合因子の研究が進み、病態解明へ応用されることが期待されます。

(文頭画像はイメージ。文中画像はプレスリリースより)

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山形大学、オルガネラ(細胞小器官)間相互作用の可視化に成功~細胞内構造のこれまでの概念を一新~


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