国際電通技研ら、ヒト疾患モデルにおける遺伝子発現地図を完成

2018年4月10日

⽪膚の25遺伝⼦パネルを特定

科学技術振興機構のJST戦略的創造研究推進事業において、株式会社国際電気通信基礎技術研究所 佐藤匠徳特別研究所所長らとKarydo Therapeuti X株式会社は、心臓疾患、腎臓疾患、糖尿病、がん、若年性認知症など、さまざまなヒト疾患モデルをカバーする全身網羅的な多器官遺伝子発現地図を完成させました。

全身を網羅する全器官同士の複雑なクロストークによって生体の恒常性が保たれており、一つの器官への影響だとしても、器官間の複雑なフィードバックによりシンプルで直線的な因果関係は崩壊するという基本構想に基いて研究は行われました。

マウスの各種病態モデルにおいて、全⾝を網羅する13〜23種の器官での遺伝⼦発現の変化をゲノム網羅的に計測・解析し、⼼臓疾患、腎臓疾患、糖尿病、がん、若年性認知症それぞれの地図を作成し解析することにより、これまで知られていなかった数多くの多様な多器官連関ネットワークの候補の存在を明らかにしました。本研究グループでは、研究促進のために非営利目的のデータベースを公開しています。

今後は、これらの成果から特定されたバイオマーカーとして関連疾患の早期予測や診断に活⽤できるかの検証を進めるとしています。

(文頭画像はイメージ。文中画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
ATRとJSTなど、多様なヒト疾患モデルにおける全身網羅的多器官遺伝子発現地図を完成


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