岡山大、体内時計が血液脳関門の維持に重要であることを発表

2017年10月9日

アルツハイマー病にみられる睡眠障害に着目

岡山大学(大学院医歯薬学総合研究科・宝田剛志准教授)と金沢大学・日本大学の共同研究グループは、体内時計システムの障害と中枢神経疾患(脳の疾患)の因果関係について新たな知見を発表しました。

体内時計システムが正常に機能しなくなると、血液脳関門(血液と脳組織の物質の交換を制限するシステム)の恒常性維持機能を減弱させることが解明され、睡眠・覚醒リズムを担う体内時計システムが脳血管の恒常性維持に重要であることを見出したものです。

アルツハイマー病やパーキンソン病、うつ病や統合失調症等では睡眠障害を合併することが知られており、中枢神経疾患(脳の恒常性維持機能の破綻)と、体内時計システムの障害との間には関連性が指摘されていました。しかし、その因果関係、実態は不明でした。

時計遺伝子の制御解明から治療薬開発につなげたい

特に、神経変性疾患であるアルツハイマー病では、血液脳関門の破綻やペリサイトの機能異常が報告されていることから、今後、時計遺伝子によるペリサイト制御メカニズムを明らかにすることで、新たな治療薬/治療方法の開発につながることが期待されます。

研究はマウスを使って行われ、体内時計システムを構成する時計遺伝子の一つ、Bmal1が欠損したマウスと正常マウスの脳組織を比較しました。欠損マウスではグリア細胞(神経系を構成する神経細胞ではない細胞)の代表的な存在であるアストロサイトが異常に活性化しました。

血液脳関門を取り囲むペリサイトという細胞においても、欠損マウスでは血液脳関門維持機能に重要な分子(PDGFRβ など)が顕著に発現低下していることを突き止めました。

(文中画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
岡山大学、体内時計が血液脳関門の維持に重要であることを発表


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