世界初、京都府立医大がアルツハイマー病の血液診断法を開発
2017年10月2日
アルツハイマー病の迅速かつ正確な診断に大きな一歩
京都府立医科大学は、血液バイオマーカーを用いてアルツハイマー病を正確迅速に診断できる高感度・精密定量システムを世界で初めて開発しました。
研究にあたった分子脳病態解析学の徳田隆彦教授、京都府立医科大学在宅チーム医療推進学(神経内科学併任)の建部陽嗣特任助教らは、アルツハイマー病患者およびダウン症候群患者の脳に特異的に蓄積する病的蛋白質であり、大脳内での広がりが認知症の発症と直接的に関連していることがわかっているリン酸化タウ蛋白(p‐tau)に着目し、定量システムの開発を進めました。
従来の1,000倍の高感度
測定感度を従来の1,000倍まで高めることにより、これまで脳髄液中でした定量できなかった「リン酸化タウ蛋白」を血液から検出・定量することに成功、このシステムを用いてアルツハイマー病およびダウン症候群患者では、「リン酸化タウ蛋白」が増加していることを発見、診断に有用であることを示しました。
今後は、本研究成果をふまえ国内診断機器・試薬メーカーと実用化に向けた共同研究を検討していくとし、プレスリリースにおいて次のように語っています。
「今回我々が開発した新規の p-tau 定量システムは、採血によってアルツハイマー病の診断が迅速かつ正確にできるようになる可能性があり、日常診療から臨床研究までのすべての局面で、アルツハイマー病の診断過程を革新的に進歩させると考えられます。」
(本文中画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
京都府立医大、【論文掲載】アルツハイマー病の血液診断法の開発
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