順天堂病院が日本初の本格的な遠隔診療サービスを開始

2017年8月14日

認知症やパーキンソン病患者の負担軽減

順天堂大学医学部附属順天堂医院脳神経内科が、認知症やパーキンソン病に代表される神経疾患や慢性疾患によって、通院が困難な患者に向けて、本格的な遠隔診療サービスを開始することを発表しました。これは、IBMの遠隔診療支援アプリをとiPadを用いて遠隔診療を行うもので、国内初のサービス。患者の身体的・経済的な負担が軽減されると期待されています。

薬の配達も・・・通院時と変わらぬ信頼と支援が可能

医師はiPadとアプリを用いて遠隔で診療し、患者と患者の最寄りの調剤薬局に処方箋を送付。患者は薬を最寄りの薬局で受け取る、または配達してもらうことが可能です。アプリの映像や音声はとても自然なため、医師は患者の在宅時および外出先での状態を的確に把握することができ、処方内容の参考にできます。また、診察データは患者をサポートする医療・介護関係者と共有されるため、通院時と変わらぬ信頼関係と医療支援を受けることができます。ただし、数ヶ月に1度の通院が必要。その通院時に次回以降の遠隔診療の予約をすることになります。

この遠隔診療サービスによって医師は、遠方の患者ともコミュニケーションをとることが可能になり、効率のよい医療支援を提供できるだけでなく、地域の診療所との連携が可能になります。

将来的には、同アプリがiPad利用者によって、医療・介護現場で使用されて蓄積したデータをもとに、コンピューターシステムが自らデータを学習し分析する「Cognitiveテクノロジー」を利用した個人向けのアドバイスの提供を目指しているとのことです。

同サービスは、身体的に負担のかかりやすい認知症やパーキンソン病といった神経疾患や慢性疾患の患者だけでなく、その家族や介護者にとって、大きな助けとなるでしょう。

▼外部リンク
学校法人順天堂プレスリリース


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