はじめて認知症で病院にかかる際に知っておきたいこと

「もしかして認知症かも…」。そんな不安がよぎった時には、どこに相談すればよいのでしょうか。このページでは、診断にはどんな検査をするのか、はじめての受診ではどんなことを聞かれるのかなどについて、順を追って説明します。

この記事の目次
  1. 一番最初はどこへ相談するの?
  2. まずはかかりつけ医に相談を
  3. かかりつけ医がいない場合は?
  4. 専門の病院にかからなくてよいの?
  5. はじめての診察では何を伝える?
  6. 認知症の診断にはどんな検査をする?
  7. 認知機能検査(神経心理検査)
  8. 脳画像診断検査
  9. 一般的身体検査
  10. 認知症の診断

一番最初はどこへ相談するの?

まずはかかりつけ医に相談を

風邪やちょっとした体調不良、健康診断などで気軽に通える近所のお医者さん、かかりつけ医をお持ちですか? 通いやすい場所に、日頃から健康について相談できるかかりつけ医を見つけておきましょう。体調を崩したときに毎回相談できるかかりつけ医がいれば、ちょっとした変化にいち早く気づいてもらえることもあります。

認知症を疑った時にも、最初に相談するのはかかりつけ医がよいでしょう。認知症の専門医でなくとも問題ありません。かかりつけ医の中には、認知症サポート医による認知症研修を受けている先生もいるはずです。かかりつけ医のもとで認知症の診断ができない場合も、適切な医療機関を紹介してくれます。

専門の病院を選ぶ時には、「かかりつけ医と連携が取れる」「通いやすい」といった点も重要です。通院に時間がかかったり待ち時間が長い場合、本人や介護者の負担が増えてしまいます。普段の通院はかかりつけ医、検査時や容体の急変時などには専門医というように、使い分けができる環境が望ましいです。かかりつけ医に相談してみましょう。

かかりつけ医がいない場合は?

かかりつけ医がいない場合や、本人が受診に消極的な場合は、お住いの地域を管轄する地域包括支援センターに相談することもできます。

地域包括支援センターは、地域の高齢者が安心して暮らせるよう、生活や介護に関する幅広い相談を受け、必要なサービスにつなぐ相談窓口です。認知症に関する相談も行っており、必要な医療機関についてアドバイスがもらえるでしょう。

最初に地域包括支援センターに相談すれば、認知症と診断された後の、要介護認定やケアマネージャーの選定など、スムーズに話が通じるという利点もあります。

専門の病院にかからなくてよいの?

「物忘れ外来」や、医療と介護支援をつなげる専門機関である認知症疾患医療センターなど、認知症の診療を専門的に行う医療機関も増えています。大学病院や総合病院では、「精神科」「神経科」「神経内科」「老年病内科」「老年内科」などで認知症の診察や治療を行っているところがあります。しかし、いきなり大きな病院を訪ねるよりも、かかりつけ医からの紹介状があるとスムーズですので、やはり最初はかかりつけ医に相談するのがよいでしょう。

参考まで、以下で認知症専門医を探すことができます。

はじめての診察では何を伝える?

はじめての受診前には、どんな症状が見られるのか、それが起こったのはいつ頃からか、何かきっかけがあったのか、などは書き留めておきましょう。また、認知症以外の病気や、その経過についても説明できるようにしておくのがよいでしょう。

認知症かどうかを判断するために、医師は問題となっている症状や状況のほか、日常生活を詳しく知る必要があります。そのため、本人だけでなく、家族や身近な人のお話も聞くことになります。本人には、生活歴に対する質問や朝食の内容、病院までどんな方法で来たのかなど、記憶力を確認するために必要な質問が行われます。

認知症の診断にはどんな検査をする?

認知機能検査(神経心理検査)

日時や物の形の認識、簡単な計算、数分前に見た物の記憶などを確認する検査が行われます。

「改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」や、「ミニメンタルステイト検査(MMSE)」と呼ばれる検査が、多くの医療機関で使用されています。

脳画像診断検査

脳の萎縮など形を見るため、レントゲンやMRI、CTなどの検査が行われます。また、血流の状態を調べるSPECTや、脳糖代謝量を調べるPETなどは、脳の活動を知るための検査です。

一般的身体検査

現在の症状が認知症によるものなのか、他の疾患によるものかなど、身体的疾病の有無を調べるための検査が行われます。尿検査や血液検査、心電図や、腱反射などの神経学的検査など一般的な検査が行われることがあります。

その他、遺伝子検査や病理検査が行われる場合もあります。上記に挙げた検査は、病院の検査項目によるため、全ての検査が必ず行われるわけではありません。

認知症の診断

医師は、上記のような検査や問診の結果を総合的に整理して診断します。しかし、症状が軽い場合などにはすぐに認知症の診断がつかないこともあります。その場合はしばらく通院しながら様子を見ることになります。

認知症と診断された場合は、本人・家族と話し合いながら治療方針を決めていきます。複数の医師の意見を聞きたい時は、セカンドオピニオンという選択肢もあります。

認知症は早期に発見して正しい対処をすることで、進行を遅らせたり症状を軽減できる病です。不安を感じたら躊躇せずに医療機関を受診しましょう。


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