「健康長寿産業シンポジウム」で京都医大の成本迅氏が認知症予防の講演
質の高い日本食は認知症予防にも有効
11月17日に京都国立博物館平成知新館講堂において行われた「和食・食機能・京文化が切り拓く健康長寿産業シンポジウム~超高齢社会を迎え、古都京都から食や文化を通じて健康長寿を考える~」。専門家や一般市民など約200人が参加し、真剣に聴講した。
和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、健康食として世界からも関心を集める日本食。こうした日本の食文化と健康長寿の関連について科学的知見を深めることを目的に農林水産省が主催し、今年6月に行われた第1回シンポジウムに引き続き開催された。
特別講演として彬子女王殿下が「お米が伝える日本文化」について講義されたほか、京都嵯峨芸術大学の佐々木正子教授が「絵画にみる和食健康長寿幸福論」と題して講演。さらにシンポジウムでは栄養科学、食の機能性、和食などのさまざまな視点から健康長寿について考察する発表が行われた。
毎日の食事が脳の血管年齢を維持してくれる
「こころの健康長寿を支える食事と生活スタイル」と題して講演を行ったのは、京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病理学講師の成本迅氏。認知症の臨床研究などに携わる同氏が、認知症と食生活の関係について解説した。
成本氏は、アルツハイマー病認知症と血管性認知症の予防において、良質な食事が脳の血管の老化を防いで健康を維持してくれると指摘。老年期のうつ病予防についても、食品から摂取するトリプトファンが有効であると解説した。
長寿世界一としてギネスに認定され116歳で他界した京丹後市の木村次郎右衛門さんの例も取り上げ、社会との繋がりを保ちながら栄養バランスのある食事を摂取することが、健康と長寿にとって不可欠であると述べた。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
「和食・食機能・京文化が切り拓く健康長寿産業シンポジウム」広報事務局 プレスリリース/@Press
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