認知症と家族のためのアート鑑賞プログラム。国立西洋美術館などで開催

2014年11月17日

専任ガイドと対話しながら本物の美術作品を鑑賞する

一般社団法人アーツアライブは「アートコミュニケーションプロジェクト」の参加者を募集している。認知症の人を中心としたアート鑑賞プログラムで、専任ガイドが患者ひとりひとりに合わせて美術館を案内。ゆっくりと美術作品を鑑賞できるイベントだ。

次回の開催予定は、上野の国立西洋美術館で11月19日、12月17日の10~11時。汐留のパナソニック汐留ミュージアムでは来年2月4日の14~15時に「ジュール・バスキン展」を見学する。美術の知識は不要なので、気軽に参加できる。

対象となるのは認知症を患う人とその家族および介護士、各回4組ずつの募集。費用は1組1,000円(入場料は免除)。申し込みは公式サイトよりメールで受け付けている。

患者の創造性を刺激してコミュニケーション力を高める

「アートコミュニケーションプロジェクト」はニューヨーク近代美術館(MoMA)で80年代より開始された対話型鑑賞プログラム。MoMAでの勤務経験を持つアーツアライブ代表理事の林容子氏らにより、2011年のブリヂストン美術館でのイベントよりスタートした。

日本の認知症患者向けにアレンジされたプログラムでは、本物の芸術作品に触れることで脳に刺激を与える。さらに参加者同士で感じたことをその場で率直に話し合うスタイルは、新しい発見の連続であり生きる張り合いをもたらすと患者からも評判だ。

同法人ではイベントの全国展開を目指し、専任ガイド育成のための「アートエデュケーター養成講座」も開講している。認知症の知識やアートの見方、伝える技術や引き出す技術などを総合的に学ぶことができる。

(画像は一般社団法人アーツアライブのホームページより)

▼外部リンク
一般社団法人アーツアライブ

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