名古屋大学、記憶に関係する新たな分子メカニズムを発見。認知症の解明に期待

2014年11月11日

記憶に関わる新たな分子

11月6日、名古屋大学大学院医学系研究科医療薬学・医学部附属病院薬剤部の山田清文教授らのグループは、同研究科分子病理学・腫瘍病理学の髙橋雅英教授らの研究グループと共同で、記憶に関わる新たな分子として Girdin を確認したと発表。

リン酸化 Girdin

脳内の海馬神経細胞は、さまざまな記憶の形成に関与していると考えられている。マウスを用いた実験で、海馬にある Girdin と呼ばれる分子のリン酸化が亢進することで、記憶が形成・維持されることが発見された。

これまで、化学的または電気的な信号伝達を変化させる脳内物質として、脳由来神経成長因子(BDNF)や NMDA 受容体が重要であることが知られていた。今回、電気信号を仲介しこれらの分子を結びつける物質として、リン酸化により活性化した Girdin が関与していることが、明らかとなった。

リン酸化 Girdin を欠失させた遺伝子変異マウスの実験によると、正常なマウスに比べ、記憶の形成や電気的な伝達がうまくおこなわれず、長期記憶の障害が観察されたという 。

記憶障害の病態解明に期待

記憶は、認知症や統合失調症などの神経精神疾患における認知障害に、深く関わっている。同研究は、記憶障害の病態解明だけではなく、新規の治療薬や診断方法の開発に役立つ点においても、期待されている。

なおこの研究は、北米神経科学会誌「The Journal of Neuroscience」電子版に掲載された。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
名古屋大学 プレスリリース


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