富士フイルムRIファーマと日本イーライリリーがアルツハイマー検査薬の共同開発契約
florbetapir(18F)注射液
富士フイルムRIファーマ株式会社と日本イーライリリー株式会社は、11月4日、PET検査で脳内アミロイドβプラークを可視化する放射性医薬品「florbetapir(18F)注射液」の、日本国内における共同開発契約を締結したと発表。
日本イーライリリーは、アメリカに本社を置くイーライリリー・アンド・カンパニーの子会社で、さまざまな医薬品の輸入・開発・製造・販売をおこなっている。
アミロイドβの脳内蓄積
現在日本では、高齢化社会の進展にともない、アルツハイマー型認知症が年々増えつつある。アルツハイマーの原因としては、タンパク質であるアミロイドβが、脳内で異常に蓄積することがあげられている。
この蓄積は、アルツハイマー型認知症が発症する15~20年前から、すでに始まっているという。また、アルツハイマー型認知症の診断には、放射性医薬品を用いたPET検査で、アミロイドβを検出する手法が有効であると期待されている。
放射性医薬品市場に参入
一方富士フイルム株式会社は、脳疾患や心臓疾患、腫瘍などの機能診断に役立つPET(陽電子放射断層撮影)検査用の放射性医薬品市場に参入。今後、約60億円を投資し、大阪府茨木市と神奈川県川崎市に研究開発拠点を新設する予定だ。
これまで富士フイルムは、子会社である富士フイルムRIファーマを通じて、主にSPECT検査領域での事業を展開してきた。今後は、アミロイドβ検出用薬剤の研究開発に取り組み、PET検査領域にも、事業を拡大していく方針だ。
富士フイルムRIファーマと日本イーライリリーは、日本における「florbetapir(18F)注射液」の共同開発体制を構築し、同剤を使用した認知症の診断精度の向上をめざしていく。
(画像はホームページより)
▼外部リンク
富士フイルムRIファーマ株式会社/日本イーライリリー株式会社 プレスリリース
富士フイルム株式会社 プレスリリース
富士フイルムRIファーマ株式会社 ホームページ
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