金融機関にできること、認知症の支援者サポート

2017年4月10日

みずほ情報総研、研究レポート2017

みずほ情報総研では、「認知症の人への金銭管理の支援実態と課題」について、2017年の研究レポートを発表。認知症支援者が負担に感じている「金銭管理」について、金融機関も支援を行うべきだと述べています。

調査で浮き彫りになったのが「金銭管理」

同レポートでは、過去3年で認知症の家族を支援したことのある、40代以上の男女2,000人の回答を統計に出しています。

認知症をランク別に分類し、介護した割合を提示。「症状が軽く自立できる状態」のランクⅠは21%、「注意すれば自立できる」ランクⅡは29%。「介護が必要」なランクⅢは25%、「目を離せない状態」のランクⅣは20%という結果です。

難しいのは、認知症の金銭管理支援。「ATMが利用できない」、「窓口相談が困難」「計算できない」などの理由ですが、認知症ランクが低ければ「本人に分かるよう説明するのが困難」であり、ランクが高いと「本人の同意や委任が得られない」こと。

金融機関の支援者向けサービスを

認知症支援者が設けてほしい金融サービスは、「来店できない場合、届け出た代理人による手続き委任サービス」「入院支払いの自動振り込み」「営業時間外の窓口対応」など。

認知症高齢者は、2015年で約500万人。そのうち7割が在宅で生活している。2025年には700万人に増加するといわれています。

認知症初期は詐欺などの被害も少なくない。支援者と連携した金融機関の財産管理が求められるでしょう。


▼外部リンク
みずほ情報総研 研究レポート

【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】

このページの
上へ戻る