アルツハイマー病発症の鍵となる特殊な糖鎖発見 新薬開発に

2017年4月4日

アミロイドβタンパクの蓄積に関わる糖鎖

名古屋大学は、生物化学講座分子生物学の内村健治特任准教授と門松健治教授らの研究グループが、アルツハイマー病発症の主原因の一つであるアミロイドβタンパクの蓄積に密接に関わっている糖鎖を発見したと発表しました。

アルツハイマー病の発症はアミロイドβタンパクが脳に沈着することで起きると考えられていて、同大学によれば、この発見で新しいアルツハイマー病治療薬の開発が期待できるとのことです。

「シアル酸修飾ケラタン硫酸糖鎖」と酵素「GlcNAc6ST1」

細胞表面に多く、がんや感染症などに関わっている糖鎖は、脳神経系分野でも研究が進められています。名大のこの研究では、脳における沈着増加に密接に関わっているのが「シアル酸修飾ケラタン硫酸糖鎖」と呼ばれる特殊な構造を持つ糖鎖であることが明らかになりました。

さらにマウスを用いた実験により、この糖鎖が「GlcNAc6ST1」と呼ばれる酵素により合成されることがわかり、今後、ほかのアルツハイマー病発症因子との関わりを究明することにより、この病気の発症メカニズムの解明が期待できます。

急務となっているアルツハイマー病治療方法開発に

既に超高齢社会とされている現代の日本では、認知症の過半数を占めるアルツハイマー病対策が急務となっているものの、現時点でもその根本的な治療方法の開発は成功していません。

この研究成果により、GlcNAc6ST1酵素に対する阻害剤などのアルツハイマー病治療薬の新規開発、アルツハイマー病早期診断法の確立が待たれます。
(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
アルツハイマー病発症における特殊な構造糖鎖を発見 -細胞表面分子をターゲットにした新薬開発に期待-


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