カフェイン摂取が認知症治療に役立つ可能性(インディアナ大学)
2017年3月29日
昨年に引き続き、新たな可能性を発表したインディアナ大学
認知症は、アミロイドβやタウタンパク質の異常な蓄積によって引き起こされる脳神経細胞の死滅が主な原因と言われています。
インディアナ大学ブルーミントン校のHui-Chen Lu氏の研究チームは、2016年にNMNAT2と呼ばれる酵素を発見。この酵素は脳内でタウタンパク質を監視する機能と、ストレスからニューロンを守る機能を有し、認知症予防に効果が期待されています。
2017年3月、24種類の化合物にそのNMNAT2を増やす働きがあり、コーヒーなどに含まれるカフェインもその一つであることが確認されました。
身近なカフェインが認知症治療の鍵に?
今回の研究は、NMNAT2の生産に寄与する物質を特定するため、1280種の化合物をスクリーニングするというもの。結果として、カフェインを含む24種の物質が特定されています。
研究は、遺伝子操作されたマウスを利用。以前の調査でもアルツハイマー状態のマウスにカフェインを投与したところ、認知機能の改善が見られたという結果が出ており、認知症の予防や改善への発展が期待されているのです。
Lu氏は、認知症治療における可能性を探るために、今回特定された化合物の、体内での役割を理解することが重要と述べています。
▼外部リンク
■インディアナ大学NEWS ROOM(英文)
■Screening with an NMNAT2-MSD platform identifies small molecules that modulate NMNAT2 levels in cortical neurons(研究論文)
■【ScienceDaily】Caffeine boosts enzyme that could protect against dementia
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