アルツハイマー新治療候補薬で認知機能が改善 治療薬開発へ
2017年2月15日
世界初のアルツハイマー治療候補薬
東北大学大学院薬学研究科は、アルツハイマー型認知症の新しい治療候補薬を開発、マウスを用いた試験で記憶と認知機能が改善することを証明したと発表しました。
同研究科の福永浩司教授は1982年、記憶形成に関わる物質、「カルシウム・カルモデュリン依存性プロテインキナーゼ II(CaMKII)」を発見していて、今回の研究はその福永教授らの研究グループによるものです。
今回の研究では、この治療候補薬がCaMKIIを活性化することが確認されたとしていて、このメカニズムによる薬が開発されるのは世界で初めてになるとのこと。
臨床試験で安全性と有効性の確認へ
アルツハイマー型認知症では、記憶維持のために必要な神経伝達物質アセチルコリンの働きが低下すると考えられていて、カルシウムを高濃度にすれば、アセチルコリンの遊離が高まることが確認され、従来、治療方法が確立されていなかったアルツハイマー型認知症の患者に応用できる可能性があります。
各研究機関でアルツハイマー型認知症治療の新薬開発が進められていますが、この新しい治療候補薬は軽度認知症の段階から使用できる可能性があり、今後、臨床試験が計画されています。
(画像は東北大学のサイトより)
▼外部リンク
アルツハイマー病治療薬シーズの開発に成功 -新しいメカニズムの治療薬の前臨床試験を終了-
http://www.tohoku.ac.jp/
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