認知症になる前に早期発見 予防プログラムを提案

2017年2月2日

臨床心理士が心理検査やカウンセリングを実施

京都市や大阪市などで医療機関を運営している親友会グループが1月12日、大阪市福島区に「福島神経心理テストセンター」を開設しました。

このセンターでは認知症予備軍とされる軽度認知障がい(MCI)の早期発見のために、臨床心理士が心理検査を行うほか、カウンセリングなども実施されます。

「認知症の予備軍とされながらその啓発が十分ではなかったMCIについて、当センターでは早期発見に特化した詳細な検査の実施と、治験参加も含めた積極的な 予防対策を提案します。
結果説明時のカウンセリングでは生活習慣等を踏まえ個別的な要素にも配慮した予防に関するアドバイスを行い、長く健康に暮らしてい くためお手伝いができればと考えています。」
(センター長 田邉 秀弘氏)

軽度認知障がいの段階で食い止める

認知症の進行を抑制するには早期発見、対処することが必要ですが、認知症に至る前段階である軽度認知障がいでも、早期に発見し、適切な治療を受ければ、認知症への進行を食い止めることができると考えられています。

認知症の過半数を占めるアルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドβという物質が蓄積することで発症しますが、現時点でもその治療薬は開発されていないものの、軽度認知障がいの段階であれば治療可能になるという新薬が開発されてきています。

PETアミロイドイメージングや発症予防薬などを提案

センターでは「もの忘れが増えてきた」「血縁者に認知症がいる」など、認知症の発症が不安な人に対し、臨床心理士が心理検査を実施、希望者にはカウンセリングも行います。

そして、軽度認知障がいという結果が出た場合、脳梗塞などの有無を確認する脳MRIやMRA検査、アミロイドβの蓄積を視覚的に確認できるPETアミロイドイメージング検査、認知症発症予防薬など、アルツハイマー型認知症の早期発見と、治験参加の案内を含めた予防のプログラムも提案されることとなります。

(画像は福島神経心理テストセンターのサイトより)

▼外部リンク
福島神経心理テストセンター

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