短期間の処理速度トレーニングゲームで認知力と抑うつが改善
東北大学加齢医学研究所と東北大学学際科学フロンティア研究所は、開発した「処理速度トレーニングゲーム」を4週間実施することで、認知機能と抑うつ気分が改善することを実証したと発表しました。
この結果により、短期間であっても、この「処理速度トレーニングゲーム」に取り組めば、認知機能向上や、抑うつ気分改善に効果が望めることが明らかになったとしています。
認知機能は年齢を重ねるごとに低下することが知られていますが、現在社会問題となっている自動車の運転だけでなく、買い物など、その機能低下は日常生活を困難にすることがあります。
この研究は同大学際科学フロンティア研究所の野内類助教と、同大加齢医学研究所の川島隆太教授ら研究グループによるもの。
研究では精神疾患や脳疾患などを経験していない健康な高齢者72人を2つのグループに分け、一方にはタブレットPCによる「処理速度トレーニングゲーム」に取り組んでもらい、他方には対照群として知識を問うクイズゲームに取り組んでもらいます。
取り組んでもらったのは週5回以上1日15分で4週間。トレーニングの前後には、それぞれの認知機能検査とアンケートを行っています。
その結果、「処理速度トレーニングゲーム」に取り組んだグループが、知識クイズゲームに取り組んだグループよりも、認知機能が向上し、抑うつ気分が低下することが確認されました。
高齢者が取り組みやすい4週間で1日15分という短いトレーニングでも、認知機能向上に効果があることが明らかになったことで、今後、その維持や精神的健康のためのツールの開発が期待されます。
(画像は東北大学のサイトより)
▼外部リンク
4週間の処理速度トレーニングで高齢者の認知力と抑うつ気分が改善!―処理速度トレーニングゲームの開発とその効果を検証―
https://www.tohoku.ac.jp/
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