ローズマリーの成分、アルツハイマー病に効果~東京工科大学

2016年12月26日

マウスによる実験で原因物質蓄積の抑制を発見

東京工科大学は12月12日、同大学応用生物学部の佐藤拓己教授らの研究チームが、ローズマリー由来の「テルペノイド・カルノシン酸」(以下、カルノシン酸)がアルツハイマー病を抑制することを発見したと発表しました。

< p>佐藤教授の「アンチエイジングフード研究室」では、食に含まれる高機能性をもった物質を探索し、食を通じて体の内側からアンチエイジングを目指す研究を主に行っています。

例えば、ハーブであるローズマリー由来のカルノシン酸や、褐藻類であるシワヤハズ由来のゾナロールによるアンチエイジング効果に注目して研究しています。

今回の研究では、アルツハイマー病を発症させたマウスに、カルノシン酸を口から投与すると、海馬の神経細胞におけるアミロイドβ蛋白質の沈着が有意に減少することが分かりました。

記憶機能も回復 現場でのニーズに応えたい

また研究では、カルノシン酸は、マウスの神経細胞が変性するのを抑制し、さらに記憶機能を回復させることも発見しました。

作用としては、カルノシン酸が転写因子である「Nrf2」を活性化させて、アミロイドβ蛋白質の沈着を防ぎ、細胞神経が変性するのを抑制した、ということを示しています。

現在使われている「ドネペジル」や「メマンチン」等の薬剤は、原因となるアミロイドβ蛋白質の蓄積を抑制しません。この研究の背景には、アミロイドβ蛋白質の蓄積を抑制する薬剤や、食品由来の物質が臨床現場では求められている、という事情があります。

(画像はプレスリリースのサイトより)

▼外部リンク
プレスリリース 東京工科大学


このページの
上へ戻る